佐々木投手に指名あいさつ 千葉ロッテの井口監督ら 大船渡高を訪問

▲ 高校を訪れた井口監督㊧と握手を交わす佐々木投手

 千葉ロッテマリーンズからドラフト1位指名を受けた大船渡高校3年の佐々木朗希投手(17)は29日、同校を訪れた井口資仁監督、松本尚樹球団本部長らから指名あいさつを受けた。同投手は「チームの優勝に貢献してほしいと言われた」と笑顔を見せ、「(チームの選手と)一緒に活躍できれば」と抱負を語った。
 この日、佐々木投手は同校職員玄関前でロッテ関係者を迎え、井口監督と握手を交わした。その後、校内で吉田祥校長や野球部の國保陽平監督らも同席した中で懇談した。
 懇談後、井口監督は「内に秘めたものを感じた」と佐々木投手の印象を語り、「間違いなく日本一のピッチャーになれる。世界に羽ばたける選手の一人。ぜひうちに来てもらいたい」と入団を心待ちにした。佐々木投手へは、「翔け朗希!」と記したドラフトでの当たりくじや、サインボールなどを贈ったことも明かした。
 佐々木投手は初対面した井口監督の印象について「オーラがあってかっこよかった」と笑顔で語った。
 千葉ロッテのイメージについては「最近若い選手が活躍している」とし、「自分も一緒に活躍できればと思う。目標を達成しながら頑張りたい」と意気込んでいた。
 陸前高田市出身の佐々木投手は、東日本大震災で被災後に高田小から猪川小に転校。大船渡一中に進学し、3年時は、軟式球と硬式球の中間にあたるKWBボールで140㌔以上の球速を公式大会で記録するなど頭角を現した。
 大船渡高校に入学してからは、1年夏の県大会で球速147㌔を、2年時には150㌔台をマーク。今年4月には「WBSC U─18ベースボールワールドカップ」日本代表の研修合宿で高校生最速の163㌔を記録し、一気に注目度が高まった。
 今夏の県大会では4試合に登板し、圧巻の投球で大船渡の準優勝に貢献。8月には韓国で開かれた同ワールドカップにも出場した。
 今月17日のドラフト会議では、北海道日本ハムファイターズ、千葉ロッテ、東北楽天イーグルス、埼玉西武ライオンズが佐々木投手を1位指名。パ・リーグ4球団の競合となり、抽選の結果、千葉ロッテが交渉権を獲得した。
 佐々木投手は今後もロッテ関係者と入団交渉を重ねる。