住民が記念時計製作 来年度統合の吉浜中 閉校行事の一環で 大船渡

▲ 地域住民らが閉校記念時計を製作

 来年度の大船渡市立第一中学校との統合に伴い、本年度で閉校する吉浜中学校の閉校実行委員会(新沼秀人委員長)は9日、同校で閉校記念時計作りを行った。地域住民らが参加し、同校の歴史を振り返りながら製作に励んだ。
 同校は昭和22年、吉浜村立吉浜中学校として吉浜小に併設する形で創立。31年に三陸村立、42年に町制施行により町立となり、平成13年、大船渡市との合併により市立吉浜中学校となった。
 同校は来年度、越喜来、日頃市両中とともに第一中に編入統合することが決まっており、本年度末で73年にわたる歴史に幕が下りる。
 記念時計作りは、閉校に向けた行事の一環として実行委が企画。この日は地域住民7人が参加した。
 記念時計はA3サイズ。創立からの学校の歴史、陸上のジュニアオリンピック出場、絵画展での全国入賞などといった歴代の生徒たちの活躍に加え、現・旧の校舎の写真や校歌が添えられているパネルに時計をはめ込んだもの。住民らは、同校が歩んできた歴史を感じながら作業し、閉校後も思い出とともに時を刻んでいく時計を7個完成させた。
 この日製作した時計は、吉浜小学校や吉浜こども園、地元漁協・郵便局などに贈られる予定。
 吉浜中の昭和43年度卒業生でもある新沼委員長は「こうした行事を重ねるたびに、閉校するという実感が湧いてくる」と話していた。