「唐揚げ」今後の展開は 住田でプロジェクト検討会 地元産食肉活用見据え

▲ 新年度以降の活動を見据えて意見交換

 住田町観光協会(泉田静夫会長)主催の「唐揚げプロジェクト今後の展開検討会」は19日、町役場で開かれた。本年度行った試食会などの取り組み成果を踏まえ、地元産の食肉を生かした活性化につながる新展開へのヒントを探った。
 町の基幹産業である農業のうち、鶏肉をはじめとした畜産が産出額の90%超を占める。地元食材を生かした観光資源の創出や、もてなしの充実が求められている。協会では町の支援を受けながら、鶏肉を生かした取り組みを模索している。
 本年度は、5月に一般向け、6月に事業者向けの各試食会を開催。業務用フライヤーに付ける分子調理器を使った時の仕上がりの違いや、調理師専門学校から講師を招いての講習会も企画した。
 活動を通じて、町内事業者が調理した唐揚げの食べ比べに加え、地元産の鶏ハラミや豚肉「ありすぽーく」を使った唐揚げの試作などを行いながら、町の活性化につながるヒントを探った。今回の検討会は、足跡を振り返りながら新年度以降の取り組みにつなげようと企画し、町内の飲食店や町関係者ら約10人が参加した。
 意見交換では、本年度の活動に関して「唐揚げはコンビニや定食、宴会など、さまざまな場面にあるが、取り組みに参加してみて奥深いことが分かった」などと、好意的な発言が寄せられた。
 試食会などを通して、町内多くの飲食店で唐揚げメニューがあることが分かり、味付けにもそれぞれで特色が出ていることから〝食べ歩き〟を促す意見も。今後はスタンプラリーや広報物作成などに動き出せるよう、年明けに再び会合を持つことで一致した。
 さらに本年度は、飲食店によっては町産鶏肉を使った新メニューの開発を進めたほか、とんかつを挟んだサンドイッチの新商品は、週末限定での販売体制が広がりつつある。さらなる新商品や新展開のあり方についてもアイデアを交わした。