住田の魅力を分かりやすく 世小と有小の両3年生が地域創造学の発表会 (別写真あり)

▲ クイズなどを交えながら調査内容を発表した児童たち

 住田町立世田米小学校(田代航校長)と同有住小学校(菊池国子校長)の両3年生計28人による地域創造学発表会は26日、町役場などで開かれた。両校の児童はそれぞれ、学区内の特色ある名所や地域資源について学んだ成果を発表。分かりやすくまとめた説明を聞き合ったほか、実際に世田米地区の各所を一緒に歩くなどして「住田の魅力」を共有した。

 

学習成果を相互紹介


 地域創造学は、文部科学省による研究開発学校事業の一環で設けられた町内独自の新設教科。平成29年度に世田米小、有住小、世田米中、有住中、県立住田高校の計5校が指定を受け、地域資源を生かした社会的実践力などにつながる授業を行っている。
 両小学校の3年生はこれまで、学区内の歴史的な名所や住田らしさが光る建造物などを巡り、さらにグループに分かれて詳しく調査。今回の発表会は、学習内容について説明し、聞き合うことで町全体について理解を深めようと企画された。
 両校3年生は町民ホールに集い、前半は有住小の10人が模造紙にまとめた学習成果などを示しながら発表。2人ずつ5グループに分かれ、上有住の民俗資料館、名木、葉山めがね橋、滝観洞、下有住の中上仮設住宅団地について説明した。
 このうち、佐々木朔弥君と千葉智隼君は、上有住両向の国道340号沿いに伸びる「一本松」と、八日町・八幡神社の御神木とされる「威徳杉」について調査。樹齢約270年の一本松は、看板などがない時代に目印の役割を果たし、威徳杉は上有住城主が植え、高さは約30㍍に達することなどを分かりやすく伝えた。
 時折クイズを交え、2人で声をそろえるなどメリハリある構成でも関心を呼んだ。千葉君は「木が大きくて、かっこよかったので調べようと思った」、佐々木君は「大きな動きで指し示したりして、分かりやすく伝える工夫をした」とそれぞれ話していた。

発表会後には昭和橋などを巡り、学習内容を共有

 世田米小の18人は3人ずつ6グループに分かれ、それぞれ消防住田分署、町役場、まち・蔵並み、光勝寺、蔵、昭和橋について発表。いずれもホール内のスクリーンに画像を示し、有住小児童と同様にクイズなども織り交ぜながら、特徴を伝えた。
 発表終了後は、実際に役場や消防分署、昭和橋などを巡り、世田米小児童が有住小児童に説明する光景も。子どもたちは互いに教え合いながら、住田全体の魅力を学び取っていた。