1年間の獲得標高56万㍍ 自転車のアクティビティ記録 大船渡の熊谷さん
令和元年12月3日付 7面

アスリートのためのソーシャルネットワークサービスを提供するSTRAVA(本社・カリフォルニア州サンフランシスコ)はこのほど、過去1年間(2018年10月1日〜2019年9月30日)に日本国内登録者が投稿したランニングと自転車のアクティビティ(活動)の記録をもとに、国内トップの記録を残したアスリートを表彰する「STRAVA JAPAN AWARD」を東京都内で開催した。大船渡市末崎町在住の会社員・熊谷貢さん(55)が自転車による獲得標高と移動時間の2部門において国内1位となり、表彰を受けた。
エベレスト登頂63回に相当
STRAVAが表彰、2部門で国内トップに
世界195カ国、4800万人以上のアスリートが登録しているSTRAVA(ストラバ)。優れたアクティビティを記録したアスリートの表彰は、世界に先駆け日本で初めて行われた。
今回表彰されたのは、ランニング、自転車で最もアクティビティの距離、移動時間、獲得標高が多かった男女それぞれのアスリート12部門に、特別賞2部門を加えた計14部門の11人。
このうち、熊谷さんの自転車の記録は獲得標高(垂直距離)が56万1816㍍、移動時間(自転車に乗っている時間)1523時間40分26秒。獲得標高は世界最高峰のエベレスト(8848㍍)を63回、日本一の富士山(3776㍍)を148回も登ったことになる驚異的な記録だった。
熊谷さんがスポーツ自転車のロードバイクを本格的に始めたのは、50歳を過ぎてから。自転車通勤や会社の昼休みを利用してのトレーニングで脚力を鍛えながら、これまでにさまざまなロードバイクレースに参戦し、多くの入賞歴を誇る。
今回の受賞について、「ただ単に自転車を楽しむために走っていただけ。こういう賞があることも知らなかったし、突然の知らせで最初は詐欺かと思ったほど。何かにおいて日本一になる可能性はゼロに近いので、喜んで会場へ足を運び、表彰を受けました」と熊谷さん。「来年も開催されることが決定しているので、連覇を狙ってみたい」と、さらなる高みを見据えている。
熊谷さんによると、今回の受賞者の中には、自転車部門の距離において1年間に地球1周分に相当する4万㌔を超えた人や、フルマラソン(41・195㌔)を100日連続達成するなどの強者もいたという。