〝若き〟実践成果次々と 高校生がプロジェクト発表 ケセンブーストDAY 住田で

▲ 気仙各校の高校生が、これまで取り組んできたプロジェクトを発表

 気仙の高校生が探究授業や課外活動で取り組んできたプロジェクトを発表し合う「ケセンブーストDAY2019」は15日、住田町役場で行われた。生徒らは自らの思いや活動の足跡をまとめただけでなく、気仙でさまざまな事業を展開する実践者からアドバイスを受け、さらなるプロジェクトの充実や実現を誓い合った。
 地域活動のコーディネーター役などとして、気仙で教育活動に携わる有志らで構成する「ケセンマイプロ実行委員会」が主催し、3市町の各教育委員会が後援。市町や学校の枠を超えて各コーディネーターがつながることで高校生の活動充実を図るとともに、生徒それぞれが授業などで取り組んでいる内容を「ブースト(加速)」させようと初めて企画した。
 大船渡、大船渡東、住田の各高校から生徒6人が参加。午前中はそれぞれが取り組むプロジェクトの発表に向け、気仙のNPO法人や一般社団法人に勤務する若手職員らとともに表現方法を見直し、説明を分かりやすくするなど工夫を重ねた。
 後半は3人ずつ2グループに分かれ、予選の発表会を実施。各グループには気仙でまちづくりや教育活動に従事する「サポーター」が付き、それぞれの発表後に質疑を交わした。
 両グループの代表者による〝決勝〟を経て、気仙の代表プロジェクトに選ばれたのは大船渡高3年の岡澤茶都美さん。「外国人WAになるプロジェクト」として、在住外国人の生活充実を支援する取り組みを示した。
 独自に行う総合的な学習「大船渡学」の一環で取り組み、自ら仮説を立て、実際に行動を重ねた成果などを発表。審査基準である▽オーナーシップ(主体性)▽コ・クリエーション(協働性)▽ラーニング(探究性)──の各項目で、いずれも高い評価を得た。
 岡澤さんの別グループで予選を突破した住田高1年の佐々木優弥君は「バスケットの審判ライセンス取得に向けた発表を行った。今回参加して、みんなが地域の課題解決や、もっと地域を良くするために取り組んでいることが分かったし、プロジェクトを成功させたい思いが強くなった」と話していた。
 岡澤さんは来年2月に開催される「マイプロジェクトアワード岩手県Summit2019」の出場権を獲得。実行委員会では今後も、参加した生徒と一般世代の橋渡し役を務めるなどして、各プロジェクトの充実を後押しすることにしている。