図書贈り交流促進誓う 在札幌米国総領事館 担当者が大船渡市訪問(別写真あり)

▲ 子どもたちに絵本の読み聞かせを行うイングラッシア氏㊨

 北海道の在札幌米国総領事館で広報文化交流担当領事を務めるライアン・イングラッシア氏は18日、大船渡市を訪問した。戸田公明市長と懇談を行ったほか、市立図書館(金野優子館長)に米国関連の図書を寄贈。絵本の読み聞かせを通じて地元の子どもたちともふれあい、同市と米国との交流促進を誓った。
 同市は、東京2020オリンピック・パラリンピックに関連する「復興『ありがとう』ホストタウン」に登録。東日本大震災の復興支援で縁がある米国を相手国に、交流事業を展開している。
 イングラッシア氏はこの交流事業の一環として、同領事館の多賀谷真貴広報文化交流専門官とともに初めて来市。市役所では、戸田公明市長や髙泰久副市長、志田努統括監らが迎えた。
 戸田市長は「子どもたちのために本をありがとう。とても喜んでいる」と、図書寄贈へのお礼を交えながらあいさつ。ホストタウンの取り組みや復興計画事業の進ちょくなどを説明し、「来年はオリンピック後に、市内でアメリカの陸上競技関係者らとの交流事業を予定している。皆さんを歓迎したい」と述べた。
 イングラッシア氏は、「大船渡市とはスポーツだけではなく、教育や文化などでさまざまな交流を図りたい」と語り、「北海道にも足を運んでほしい」と交流の促進を呼びかけた。
 このあと、イングラッシア氏らは市立図書館に移動。米国文化に親しみ、理解を深める機会にしてもらおうと、同国政府から託された児童書102冊の目録を金野館長に手渡した。
 また、海の星幼稚園(菅原優子園長)の年中児19人とのふれあいの時間も設けられ、イングラッシア氏は日本語、園児らは英語で自己紹介。米国やクリスマスの話題で交流を図ったあと、イングラッシア氏が日本でも親しまれている『どろんこハリー』『パパ、お月さまとって!』の2冊を英語で読み聞かせした。
 子どもたちは感謝の気持ちを込め、クリスマスソングを披露。イングラッシア氏は、園児らにオリンピックにちなんだタオルを贈った。
 交流を終え、イングラッシア氏は「絵本を英語で読んで、アメリカの価値観や文化も伝えられればと思った。子どもたちが英語で自己紹介してくれたのがとても良かった。またこういう機会を持てれば」と話していた。