ガイドブックの充実図る 町役場で「発信検証展示」 住高1年生が1月10日まで 住田

▲ 生徒それぞれがテーマを見つけて作成したガイドブックがズラリ

 住田町の県立住田高校(菅野誠二校長、生徒89人)の1年生36人が地域創造学の授業で取り組んだガイドブックの「発信検証展示」が、町役場町民ホールで行われている。地域資源をテーマに各生徒がまとめた26作品のガイドブックが並ぶほか、その内容をさらに充実させようと専用アンケート用紙も用意。来年1月10日(金)まで展示している。
 地域創造学は、文部科学省による研究開発学校事業の一環。平成29年度に世田米小、有住小、世田米中、有住中、住田高校の5校が指定を受けた。教育実践の中で浮かび上がる諸課題、時代に対応した新しいカリキュラムや指導方法の開発を目指し、学習指導要領等の国の基準によらない教育課程を編成・実施できる。
 住田高は昨年度まで、総合的な学習の一環で取り組んできたが、本年度は毎週水曜日午後に地域創造学の授業時間を確保。1年生は「地域を知る」「地域を知らせる」を単元とし、町内の資源や魅力について理解を深め、その成果をガイドブックの形で表現できるよう取り組みを重ねてきた。
 町役場交流プラザには、26作品を展示。木と建築物、道の駅、食材、生物、動物被害など、生徒自身が関心を抱き、調べた内容を簡潔にまとめた。写真やイラストなどを織り交ぜ、町内外の人々に魅力や現状を分かりやすく伝えようと工夫を重ねた成果が並ぶ。
 音楽に関するガイドブックでは、明治時代に完成した世田米の蔵を拠点に活動を展開する「音蔵」のメンバーや、種山を舞台に行われてきたケセンロックフェスティバルの実行委員らに取材した内容を掲載。住田ならではの良さやこだわりを発信している。
 生徒たちはさらなる充実を見据え、それぞれの冊子に合わせたアンケート用紙も作成。読みやすさや分かりやすさを尋ねるだけでなく、食材に関しては「ほかにも住田の食材を知っていたら教えてほしい」、木材については「住田の木でつくることができる、いいものはありますか」などと問いかけ、記入を求めている。
 生徒たちは寄せられたアンケート結果をもとに工夫・改善を図り、来月下旬に校内で予定されている発表会に臨むことにしている。
 町役場は今月28日(土)〜1月5日(日)は閉庁。開庁日は午前8時30分〜午後5時15分に閲覧できる。