来季の豊漁願って 魚市場の年内営業が終了 大船渡(別写真あり)
令和元年12月31日付 7面
大船渡市魚市場を運営する大船渡魚市場㈱(千葉隆美社長)は29日、年内の営業を終了した。今年は、主力魚種がことごとく不漁に見舞われ、水産業界にとって厳しいシーズンとなった。年内最終営業日のこの日、関係者らは来春のイサダ漁をはじめ、サンマ、秋サケなど主力魚種の豊漁に期待を込めて業務にあたり、一年を締めくくった。
イワシなど5㌧余り水揚げ
同日は、定置網のマイワシやワカナなど合わせて5㌧余りが水揚げされた。年末を迎えた市場構内では、日が昇りきる前の午前5時すぎごろから水揚げ作業が始まり、威勢のいい競りの声が響いた。
今年4月から今月28日現在までの市魚市場への水揚げは数量が3万697㌧(前年比14・9%減)、金額が48億5297万円(同16・6%減)。
すでに終漁したサンマは全国的に不漁となり、同魚市場は数量が6448㌧(同62・9%減)、金額20億2856万円(同35・2%減)。今年も数量、金額ともに本州一は揺るぎないが、水揚げは振るわなかった。
沿岸定置網の主力・秋サケも記録的な不漁となった。同日現在の数量は79・52㌧(同78・8%減)で、過去最低数量だった昨年の375㌧を大幅に下回る極度の不漁に。金額も6116万円(同75・8%減)と大きく落ち込んでいる。
主力魚種の不漁を受け、本県ではマイワシの特別採捕が許可され、5㌧以上20㌧未満の漁船が試験的に操業中。11月30日以降、連日のように水揚げした。これが定置網での漁獲分に上乗せされ、マイワシは数量8635㌧(同136・1%増)、金額5億2982万円(同233・7%増)となり、各魚種が不漁の中にあって物量確保に貢献している。
同社の佐藤光男専務は「今年はスルメイカやサンマ、秋サケが大不漁で苦しい年だった」と今シーズンを振り返り、「これから1、2月はあまり魚の取れない閑散期となるが、それをマイワシで補えるというのは大歓迎すべきこと」と、特別採捕のマイワシに期待を込める。
そのうえで「物量があってこそ経済効果が表れる。来年はサンマやサバ、イワシといった多獲性魚種が豊漁であってほしい。特に、サンマは日本沿岸に寄るような状況となって小型船も漁獲できるようになれば」と漁況の回復を願っていた。
同魚市場の年明けの営業は4日(土)から。営業開始にあたり、午前7時30分から恒例の初売り手締め式が行われる。






