岩手の〝味力〟発信に弾み 「三陸リアス海物語」優秀賞 お弁当・お総菜大賞で

▲ 「お弁当・総菜大賞2020」で優秀賞を受賞した「三陸リアス海物語弁当」

「サバァップル」はすし部門で入選

「三牛士」は丼部門で入選

 大船渡市に本社を置く㈱マイヤ(井原良幸代表取締役社長)が開発した「三陸リアス海物語弁当」が、「お弁当・総菜大賞2020」(全国スーパーマーケット協会主催)で優秀賞を受賞した。カキやサケなど三陸の海の幸をたっぷりと用いたもので、行楽のお供にもぴったりな逸品。このほか同社の2品も入選しており、三陸をはじめとする岩手の食材の〝味力〟発信へ弾みがつきそうだ。

 

マイヤ開発、海の幸ふんだんに

 

 同大賞はスーパーマーケットやコンビニエンスストア、専門店などで販売している弁当や総菜などの中から、食の専門家で構成された審査員により、特に優れた商品を選出し表彰するもの。
 9回目となる今回は、「スーパーマーケット」と「コンビニエンスストア・専門店他」の業態ごと、弁当やサラダ、スイーツといった11部門が設けられ、合わせて過去最多の5万2692件がエントリー。▽おいしさ▽テーマ・コンセプト▽原材料のこだわり▽値ごろ感――などの7項目を踏まえ、審査が行われた。
 マイヤは6品を出品。このうち、弁当部門で「三陸リアス海物語弁当」(税別1000円)が、2位相当の優秀賞3点のうちの一つに選ばれた。

 昨年3月の三陸鉄道リアス線開通記念として開発を進めたもので、食材には三陸産のカキ、サケ、イクラ、タコをふんだんに用いた。包装紙に三鉄のロゴをあしらうなど駅弁風に仕立てており、列車で三陸の景色を眺めながら、その幸を存分に堪能してもらいたいという願いも込めた。
 このほか、国産短角牛のハンバーグ、牛タン、パストラミ(薫製)の3種が入った「三牛士(さんぎゅうし)」(同800円)が丼部門、金華サバの酢締めと盛岡産リンゴで作ったガリを合わせた押しずし「サバァップル」(同698円)がすし部門で、それぞれ入選した。
 開発の中心的役割を果たした同社商品部デリカベーカリーグループ米飯バイヤーの伊藤清さん(45)は、「みんなで知恵を出し合った成果と思う。東日本大震災を経験した三陸のスーパーとして、お弁当を通じてすばらしい食材をたくさんの方々に知ってもらいたい」と話している。
 受賞したメニューは土、日曜日にマイヤとグループの各店で販売している。
 平日に購入したい場合は、3日前までに最寄り店へ予約するよう求めている。
 18、19日も販売するが、「三牛士」は売れ行き好調で食材確保が追い付かず、当面は休売。食材確保にめどがつき次第、販売再開する予定という。