3月からコンビニで証明書交付 マイナンバーカードで 大船渡

 大船渡市は3月1日(日)から、マイナンバーカード(顔写真付き個人番号カード)を利用した各種証明書のコンビニ交付サービスをスタートする。コンビニエンスストア内に設置されたキオスク端末(マルチコピー機)を使い、市が発行する住民票の写しといった各種証明書の交付が受けられるもの。市は利用と合わせ、マイナンバーカードの取得も呼びかけている。
 新たに始まるサービスは、マイナンバーカードを利用し、コンビニなどにあるマルチコピー機に4桁の暗証番号(同カード交付時に設定したもの)を入力することで、必要な証明書が取得できるもの。今月24日現在、全国の686自治体、県内の9自治体が導入しており、気仙では初となる。
 キオスク端末を設置した全国約5万5000店で利用が可能。市内では、セブン―イレブン、ローソン、ファミリーマートの各店が対応している。
 利用可能時間は午前6時30分〜午後11時。年末年始(12月29日〜1月3日)とシステムメンテナンス時はサービスを停止する。
 交付可能な証明書は、▽住民票の写し▽住民票記載事項証明書▽印鑑登録証明書▽所得証明書▽所得課税証明書▽戸籍全部事項証明書(戸籍謄本)▽戸籍個人事項証明書(戸籍抄本)▽戸籍の付票の写し──の8種類。いずれも、交付時には市の窓口と同額の手数料が必要となる。手数料や対象者、注意事項などの一覧は別表。
 また、住民登録は市外だが、大船渡市に本籍がある人は、インターネットやキオスク端末から戸籍証明の利用登録申請をすることで、同市の戸籍証明を全国のコンビニ等で取得可能。手続きの都合上、利用登録申請から証明書取得までは1週間程度かかるという。
 発行される証明書は、コピーなどの改ざん防止処理がされており、交付時における端末内の証明書や利用者の情報も消去される。利用時には画面や音声で手続き方法を案内し、マイナンバーカードや証明書の取り忘れ防止にも対応している。
 サービス利用に用いるマイナンバーカードは、随時申請を受け付け中。市によると、1月5日現在のカード交付件数は4241件で、人口に対する交付率は11・6%となっている。
 カード交付の申請は、市役所、郵便、パソコン、スマートフォン、専用の証明写真機から受け付け。申請に必要な「個人番号カード交付申請書」は、平成27年10月以降に住民票の世帯主宛てに送付している。
 申請から交付までには、1カ月程度が必要。市役所では、申請手続きが分からない人に補助も行っていることから、利用を呼びかけている。
 市市民環境課の下田牧子課長は「コンビニ交付サービスの導入によって、仕事などで市役所に足を運ぶのが難しい方でも、閉庁時間帯や土・日曜日に証明書の取得ができ、利便性が向上される。サービス開始を機に、マイナンバーカードも取得していただければ」と話している。