身近な大人に学ぼう 住田高校で進路説明会 役場職員らとグループワーク(別写真あり)

▲ 車座になって、社会人の心構えなどについてアドバイスを受ける生徒たち

 県立住田高校(菅野誠二校長、生徒88人)で17日、1、2年生約50人を対象とした進路説明会が開かれた。役場職員らをゲストとして招き、生徒たちはグループワークなどを通じて社会人として大切にすべきことなどを学習。生徒たちは積極的に質問し、進路実現への思いを膨らませた。
 進路意識の向上を図り、社会的実践力を高めようと開催。町教育委員会の教育コーディネーターを通じて、同校出身の町職員や気仙で働く20~50代のゲスト16人を招いた。
 事前に生徒やゲストたちは「中学校時代に何に熱中していたか」「いちばんうれしかったことは」などの設問に沿って「自分史シート」を作成。生徒3人のグループに大人1人がつき、それぞれの記入内容を紹介するだけでなく、気になった答えに対しては質問して〝深掘り〟をしながら、交流を深めた。
 引き続き二つのグループが合流し、各ゲストが▽社会人になってから思う、学生の時に知りたかったこと▽生き方のモットーや大事にしていること▽やがて社会に出る高校生に伝えたいメッセージ――をそれぞれアドバイス。いずれも、社会人になってからの身近な経験を交えながら伝え、生徒たちの関心を呼び込んだ。
 授業に参加した同校卒業生でもある町建設課の高橋大将さん(34)は「自分たちの高校時代と比べると、どの生徒も将来について具体的に考えている。自分自身の将来を自分で決断してほしい」とエールを送っていた。
 今回の授業は、対話を通じて生徒の自己理解を促す狙いに加え、身近な大人たちとの交流機会をつくることで、卒業後の進路に対する意識を高める狙いも。2年生の古川くるみさん(17)は「いろいろな人の話を聞くことができ、視野を広げることができた」と話していた。