PRキャラは「秋刀魚武士」 さかなグルメ実行委が上野さん(秋田)の作品選定 大船渡

▲ 「さかなグルメのまち大船渡」をPRするキャラクターとして誕生した「秋刀魚武士」

 大船渡市のさかなグルメのまち大船渡実行委員会(及川廣章代表)は、同委員会の活動や同市の魅力を発信するPRキャラクターを募集し、同市出身で秋田県在住の上野菜南子(ななこ)さんが考案した「秋刀魚武士」(さんまぶっしー)に決定した。実行委側では今後、着ぐるみも活用しながら「さかなグルメのまち大船渡」のPRを進めていくとしている。
 同市では平成28年度から、市民も観光客も楽しめる「さかなグルメのまち大船渡」の実現に向け、官民が一体となって地域の水産資源を生かしたまちおこしを展開。同実行委は市民らを中心に構成しており、大船渡港が本州一の水揚げを誇る「さんま」をテーマにした活動に取り組んでいる。
 PRキャラクターは、実行委の活動や大船渡の魅力を国内外に効果的、かつ積極的に発信しようと令和元年度事業として作成。昨年8月1日~30日までの期間に、全国からデザインを募集した。
 各地から50作品の応募があり、実行委は大船渡高校と大船渡東高校の美術部から協力を受けて2回の選考委員会を開き、最終候補5作品を選出。この中から実行委で慎重に協議を行い、「秋刀魚武士」に決めた。
 プロフィールによると、秋刀魚武士は大船渡沖生まれの男性で、年齢不明。イサダと酔仙の酒をこよなく愛する、真面目で几帳面な武士。悪を許さない正義の味方でありながら、おっちょこちょいの一面も持つ。
 着物の家紋や手にする扇子には、大船渡市の花・椿があしらわれている。特技は剣舞で、普段は物静かだが、気が向くと腰に差した「秋刀魚刀(さんまとう)」を抜いて踊ることもあるという。背中には「さかなグルメ」ののぼりを掲げ、その普及に努めている。
 原作者の上野さんは、「高校時代にお世話になった美術部の先生からPRキャラクターの公募のことを教えていただき、昔から大船渡のサンマが好きで、愛着があったので、その気持ちを形に表したいという思いから応募した」と話し、作品の採用を喜んでいる。
 実行委は2月末に、秋刀魚武士の着ぐるみを制作。現在、市民らへの披露となる機会を調整しており、今後は市内外のさかなグルメに関連するイベントなどに参加していく予定としている。