新型コロナウイルス/住田テレビが映像収録 町社協の協力受け 高齢者向けの体操を紹介 住田(別写真あり)
令和2年4月15日付 1面
住田町の町営ケーブルテレビ・住田テレビは18日(土)から、町社会福祉協議会(菅野孝男会長)の協力を得て収録した高齢者向け体操の映像を連日放送していく。新型コロナウイルス感染拡大の影響で不要不急の外出自粛や各種催しの中止が相次ぐ中、高齢者の身体機能低下などが懸念されており、映像を通じて健康維持を図っていく。
体の機能低下 防ごう
新型コロナウイルスの感染拡大で、政府は7日に東京都をはじめ7都府県に緊急事態宣言を出した。これを受け、県や気仙3市町でも対象地域への不要不急の往来自粛を呼びかける動きが広がっており、各種イベントの中止、延期、縮小が相次いでいる。
こうした中、住田町では8日に新型コロナウイルス対策本部会議を開き、今後の感染の広がりなどを考慮して5月31日(日)まで各種イベント等の中止・延期・縮小を町民に要請することを決めた。
町地域包括支援センターでは本年度、町内19カ所で地域ミニデイサービス事業を実施する予定としていたが、当面の間は休止。今後、電話での聞き取りなどで町民の健康状態を把握していく。
町社会福祉協議会では高齢者らの住民交流や居場所づくりを目指す「よりあいカフェ」を運営しているが、新型コロナウイルスの感染防止策として3月初めから中断となっているため、週に1度のペースで関係者が高齢者を訪問し、健康状況を確認する「見守り訪問」を展開。
ただ、自粛生活の長期化による高齢者の機能低下も懸念されており、感染拡大の収束にめどは立っていない。
住田テレビではこれまでも感染フェーズに応じた情報を発信してきており、よりあいカフェ利用者からテレビを通じた体操紹介の提案があったことから映像を制作。
14日には町役場町民ホールを会場に、社協職員と住田テレビの担当キャスター・及川成子さんが体操を実践し、その様子を収録した。
収録した体操は、よりあいカフェで実際に行われているもので、陸前高田市出身の歌手・千昌夫さんの『北国の春』に合わせて体を動かす。なじみのある曲に合わせて気軽に、簡単に実践できるため、よりあいカフェ利用者からも評判がよく「肩こりにすごく効く」といった声も寄せられているという。
映像は、18日から当面の間は毎日放送。及川さんの元気なかけ声で始まる7~8分の映像を1日9回、地域情報番組「すみたホットライン」のあとに紹介していく。
町社協では「機能低下をしないように、みんなにこれを見て実践してもらい、よりあいカフェの再開を楽しみに待っていてほしい」と呼びかけ。
住田テレビでは今後、幅広い世代向けの体操紹介も検討しており、「映像を通してできることをやっていきたい」としている。