2020大船渡市議選/あす告示 20年ぶりの〝最少数選〟へ

新型ウイルス影響下で混戦模様

 

 任期満了に伴う大船渡市議会議員選挙(定数20)は、あす19日(日)に告示され、1週間の選挙戦に突入する。現時点での立候補予定者は現職14人、元職2人、新人5人の計21人。前哨戦終盤まで構図が固まらず不透明な情勢が続いたが、平成12年以来となる定数を1人上回るだけの〝最少数選〟が確実視されている。各陣営の支持は市内全域で複雑に入り組み、新型コロナウイルス感染拡大の影響が日増しに広がる中、混戦状態で告示を迎えそうだ。

 5月8日(金)の任期満了に伴う市議選は、「4月19日告示、同26日(日)投票」の日程で実施。昭和27年の市制施行から数えると通算18回目で、平成13年の三陸町との合併後は5回目、東日本大震災発生以降は3回目となる。
 現在市議会は18人で構成し、欠員は2人。現職のうち、奥山行正氏(69)=日頃市町・無1期、田中英二氏(72)=三陸町吉浜・共2期、志田嘉功氏(71)=赤崎町・無7期、畑中孝博氏(68)=三陸町綾里・無6期=の4人が勇退を表明している。
 引き続き立候補を予定している現職は14人。これに元議2人、新人5人が準備を進め、計21人の出馬が見込まれる。先月23日の市議選候補予定者説明会に出席し、出馬を検討していた立根町在住の70代男性は断念した。
 政党別には共産2、公明1、無所属18人。現住所別による町別では盛町4人(現3、新1)、大船渡町3人(現2、新1)、末崎町2人(現2)、赤崎町2人(現2)、猪川町3人(現2、新1)、立根町2人(元1、新1)、日頃市町1人(現1)、綾里2人(元1、新1)、越喜来1人(現1)、吉浜1人(現1)。
 平成13年に三陸町と合併して以降、市議選は立候補者数が定数を複数上回る激戦となった。今回の候補者数は過去最少で、定数を1人上回るだけの選挙は、合併前年の12年以来20年ぶりとなる。
 新型コロナウイルス感染拡大の影響が広がる中、各陣営は感染拡大防止にも配慮しながら前哨戦を展開。事務所開きの規模縮小や、事務所内での手指消毒徹底など、従来にはない光景が広がる。
 総務省は今月8日、緊急事態宣言の対象都府県に対し、公職選挙法に基づき通常通りの選挙を行うよう通達。加えて「感染症対策の留意事項を十分に踏まえ、選挙人の投票機会や投票における安全・安心の確保に留意を」とし、市選管でも期日前を含めて各投票所の消毒、換気といった処置などを行うとしている。
 先月2日現在の有権者数は、3万1054人(男1万4785人、女1万6269人)。平成28年の前回投票日に比べ、630人少ない。
 地区(住所)別の立候補表明者(五十音順)は次の通り(数字は年齢、丸数字は当選回数)。別掲の顔写真は右列から下へ五十音順。
【盛】
平 山   仁 51 無現④
渕 上   清 61 無現③
三 浦   隆 60 無現⑤
渡 辺   徹 49 無新 
【大船渡】
金 子 正 勝 45 無現①
小 松 龍 一 66 無現②
佐 藤 優 子 45 無新 
【末崎】
紀 室 若 男 68 無現③
滝 田 松 男 72 共現④
【赤崎】
熊 谷 昭 浩 59 無現④
森     亨 50 無現①
【猪川】
今 野 善 信 68 無現②
鈴 木 茂 行 50 無新 
森     操 64 公現③
【立根】
菅 原   実 66 無新 
山 本 和 義 60 共元②
【日頃市】
船 野   章 68 無現④
【三陸町越喜来】
船 砥 英 久 58 無現②
【三陸町綾里】
伊 藤 力 也 59 無元③
西 風 雅 史 60 無新 
【三陸町吉浜】
東   堅 市 73 無現①