新型コロナウイルス/市内一円の店舗情報発信へ テークアウト情報など掲載 大船渡

▲ 大船渡商工会議所の飲食店サイト「テイクアウトおおふなと」

 新型コロナウイルスの感染拡大で地域経済に影響が及ぶ中、大船渡商工会議所(米谷春夫会頭)は28日、飲食店応援サイト「テイクアウトおおふなと」を立ち上げた。市内に約150ある会員事業所に情報提供を呼びかけ、宅配や持ち帰りの情報を発信。大船渡市観光物産協会(齊藤俊明会長)でも公式ブログで店舗紹介に力を入れており、苦境を乗り越えようと頑張る「市内一円」の飲食店支援の輪が広がりつつある。

大船渡市観光物産協会では会員や職員らのネットワークを生かしたブログ記事で情報発信

商議所が飲食店応援サイト

観光物産協はブログで紹介

 

 商工会議所では、感染防止対策として外出を自粛している家庭、職場向けに情報発信をしようと企画。各会員事業所からは「宅配やテークアウトを始めたが、情報発信まで手が回らない」といった声や、対応への問い合わせも寄せられているという。
 インターネットを生かした「飲食店応援!出前・テークアウト可能店舗紹介」事業を始動し、飲食などを営む会員約150事業所に対して、案内文書を送付。掲載写真データはスマートフォンなどで撮影してもらい、掲載申込時には予約受付時間や主なメニュー、配達地域などの記載を求めた。
 28日午前までに寄せられたのは12件で、早速掲載をスタート。多くの店舗が自前のホームページを有しておらず、広く発信する情報媒体の重要性が浮き彫りになった。
 会議所のホームページから入ることができるほか、別掲のQRコードからもアクセス可能。スマートフォンでも確認しやすい構成となっており、早速好評の声が寄せられている。
 今後も随時、店舗情報の追加を予定。応援サイトを担当する商議所地域振興部の今野顕彦主事は「会員事業所は無料で掲載できるので、断片的な情報でもいいので寄せていただきたい。出前やテークアウトは使って初めて良さに気づいたり、新しいアイデアが出てくると思うので、これをきっかけにお客さんや店舗のつながりが広がってもらえれば」と期待を込める。
 一方、市観光物産協会では4月中旬以降、ホームページ内の公式ブログで「地元民で地元の飲食店のテイクアウトを応援!企画」を立ち上げ、持ち帰りなどに対応した店舗の紹介に力を入れている。28日現在で、紹介店舗は30店舗に達した。
 大船渡町や盛町の中心部にとどまらず、末崎町や三陸町といった観光名所がある地など、協会内のネットワークを生かして市内くまなく紹介しているのが特徴。協会が昨年発行したガイドマップでの紹介店舗だけでなく、新たにオープンした店舗情報にも気をとめるなど、職員らが〝足〟で稼ぎながら情報収集にあたる。
 協会では「テークアウトの場合は、中心部や観光地だけでなく、住宅地に近い店舗の情報も期待しているかもしれない」と、今後の充実にも意欲的。合わせて、店舗の休業情報紹介にも力を入れることにしている。