BMXスタジアムの完成間近 北海道・東北で初の施設 旧甫嶺小校庭に整備

▲ 越喜来湾を望む旧甫嶺小校庭に整備中の「(仮称)三陸BMXスタジアム」

 大船渡市赤崎町の合同会社TXF(福山宏代表社員)が三陸町越喜来の旧甫嶺小学校校庭に整備している「(仮称)三陸BMXスタジアム」は、完成間近の段階となっている。北海道・東北地区では初の全日本BMX連盟公認コースとなるもので、昨年秋から地域住民やボランティアらの協力も受けながら作業を進め、9日(土)に運用をスタートさせる。新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、当面の間は同社が運営するクラブチームでの利用となるが、同社では「新たな地域活性化につながってくれれば」とスタジアムの利活用に期待を寄せる。

 

9日に運用スタート

 

 旧甫嶺小は、被災者や地区住民らの生きがい、なりわいづくり、地域の観光活性化、交流人口拡大を図ろうと、市が校舎を活用して交流・宿泊施設「(仮称)甫嶺復興交流推進センター」を整備する。整備に当たっては、地元の甫嶺自治会(及川哲会長)と上甫嶺自治会(清水久雄会長)、越喜来地区公民館(鈴木健悦館長)といった地元関係機関も参画し、検討を進めてきた。
 同センターでは、地区内外の住民らによる活動や交流、自転車BMX、スキューバダイビングといった地元体験プログラムの提供、滞在型観光に対応する宿泊などを担う。校舎内は改修し、多目的利用スペースや72床のドミトリーなどを設けるほか、体育館にはBMXやスケートボード、インラインスケートにも対応した室内パークを開設する。
 一方、校庭はTXFが敷地の一部を借り受け、BMXスタジアムを整備。昨年9月に着工し、同社のスタッフや地域住民、同社が運営するクラブチーム「ストリートモンスター」メンバーの家族、全国のBMX愛好者らから協力を得ながら作業を進めてきた。
 スタジアムは、最大8人までが競争できる最大延長400㍍のレースコース。出発点にはアスファルト舗装を施した高さ約6㍍のスタートヒルがそびえ、越喜来湾を望みながら競技を楽しめる。
 盛土造成を施したコース内には、高さ0・5〜2㍍のジャンプ用セクション(こぶ)、3カ所のターンエリアなどを設置。アマチュア用とプロ用のレーンを用意し、プロの大会も誘致できるスタジアムとなる。
 同社スタッフらが1日、アマチュア用の第4レーンを整備。重機や木製レーキを使い、地面をならす作業などに汗を流した。
 同社によると、コース整備の進ちょくは8割を超えており、アマチュア用は完成間近。プロ用は運用後も作業を進めていくという。
 新型ウイルスの感染拡大を予防するため、運用開始から当面はストリートモンスターの会員のみの利用とし、状況を見ながら利用対象者を拡大していく考え。
 ただし、気仙管内でBMXに興味があれば、クラブの体験入会として無料で試乗などに応じる。未就学児の場合は、ペダルがないランバイクの体験も可能。BMXやランバイク、ヘルメットなどは貸し出すという。
 福山代表社員は「スタジアムが地域の活性化につながっていけば。今は新型ウイルスの影響でなかなか難しいが、BMXを通じて外から人が集まったり、子どもたちが走る姿を家族や地域の方々が見て活気が生まれるような場所にしていきたい」と話している。
 スタジアムや体験入会への問い合わせは、福山北斗さん(℡090・6716・0727)または同社メール(front.txf@gmail.com)へ。