地元食材で新商品開発 「サバ白味噌煮缶詰」販売中 高田高海洋システム科(別写真あり)

▲ 村上校長㊨と新商品のサバ缶を開発した海洋システム科の生徒ら

 陸前高田市の県立高田高校(村上弘校長、生徒365人)の海洋システム科は、地元の広田湾漁協(砂田光保組合長)のサバと㈱八木澤商店(河野通洋社長)の白みそを用いた新商品「サバ白味噌煮缶詰」(250円)を開発した。限定販売が始まっている高田町の道の駅「高田松原」で27日、お披露目会を開き、生徒らが地域の魅力発信の一助になるよう願った。
 新商品は、同漁協が水揚げしたサバを加工し、同社の白みそをベースに調味料で味付けしたもの。地元の食材を使い、鮮度にもこだわった良質な商品を目指した。初回は500個を製造し、同駅内にある広田湾漁協の水産品販売エリアで25日から販売を開始した。
 お披露目会には、村上校長をはじめ商品開発に携わった同科食品科学コースの3年生、教員ら、八木澤商店の河野千秋取締役、同漁協の戸羽新二広田支所長らが出席。
 村上校長や海洋システム科長の田村崇司教諭、商品製造に初期から関わる同コースの德山信次講師らがそれぞれあいさつしたあと、代表生徒の平野朋也君(3年)が「多くの人に喜ばれる缶詰になってほしい」と思いを語った。
 新商品開発は、まだ同駅がオープンしていなかった4年前、德山講師が同漁協関係者から「販売ブースを盛り上げるために、商品をつくってほしい」と要請を受けたことがきっかけ。昨年度の同コースの2、3年生6人が中心となり、地元に貢献できるよう開発を進めた。
 同校によると、サバのみそ煮の缶詰商品で白みそを原材料に使うのは珍しいという。白みそ独特のコクや爽やかさを失わないようみそや塩の分量を調整し、冷凍ではなく新鮮な生魚を使うことで臭みを抑えた。骨部分にたまる血を丁寧に除いて見栄えもよくした。
 同コースの村上健太君(3年)は「熱いご飯にサバ缶の汁とサバをかけて食べるのがおすすめ。最高の味になったと思うので、ぜひたくさんの人に食べてもらいたい」と願っていた。