青空に期待込めて 100㌔超マグロなど水揚げ 大船渡魚市場(別写真あり)
令和2年6月18日付 7面

スッキリとした青空が広がった17日早朝、大船渡市大船渡町の同市魚市場では、気仙沿岸の定置網で漁獲された100㌔超のマグロなどが水揚げされた。夏漁の時期に入り、魚市場関係者は陽光を浴びて輝く魚体を見つめながら、盛漁への期待を込めていた。
夏漁に活気の兆し
仙台管区気象台は気仙を含む東北北部が14日に梅雨入りしたとみられると発表したが、17日の気仙は晴天に恵まれた。海岸ではこの時期よく見られるやませもなく、魚市場岸壁からの景色は、海面の輝きや濃さを増した山々の緑などが映えた。
午前6時30分すぎから、気仙沿岸などで操業を終えた漁船が続々と接岸。広田湾の仁位達漁場などで漁獲された100㌔を超えるクロマグロも2本あり、黒光りした魚体の存在感が光った。
クロマグロは今月から水揚げがあり、休場前の15日も18本の取引があった。ただ、100㌔超が複数水揚げされたのは今月初めてといい、関心を集めた。
定置網ではこのほか、メジマグロに加え、ブリの幼魚であるワラサやワカナ、サバ、スルメなどの水揚げがあった。仲買人の姿も半袖姿が多く、夏漁の雰囲気が広がりつつある。
市場関係者の間では「まだ魚が少ない」といった声も聞かれるが、主力魚種であるサンマや秋サケの〝復活〟の弾みとしても、夏漁活性化への期待は大きい。
大船渡魚市場㈱の佐藤光男専務は「今は、夏漁の活気の兆しが出ているといったところ。マグロはもちろんだが、物量があり、経済波及効果も幅広いブリ系やサバが増えてくれれば。スルメにも期待したい」と話していた。
この日の大船渡の最低気温は16・9度(平年比2・7度高め)。晴れ間が続いて気温が上昇し、最高気温は25・9度(同4・3度高め)で7月下旬並みだった。
18日も高気圧に覆われて晴れる見込み。日中の予想最高気温は25度となっている。