新型コロナウイルス/県内初、2人の感染確認 盛岡市と宮古市の男性

▲ 会見する達増知事㊧と谷藤市長

40代と30代、1人は関東でキャンプ

 

 達増知事と盛岡市の谷藤裕明市長は29日夜、県庁で会見し、県内で初となる新型コロナウイルスの感染者と2例目の感染者が確認されたと発表した。1例目は同市内に住む40歳代男性、2例目は宮古市在住の30歳代男性。本県は47都道府県で唯一、感染者が確認されていなかった。県は急きょ30日に対策本部員会議を開き、濃厚接触者や行動歴など詳細について報告、今後の対応を協議する。

 盛岡市保健所によると、1例目の男性は会社員。22日から関東地方のキャンプ場へ出掛け、県外の友人男性3人(いずれも居住地は東北以外)と合流。同日は車中泊、23日から26日までの滞在中は同じテントに宿泊。同日、自家用車でキャンプ場を出発し、盛岡市内に帰宅した。
 男性は帰宅途中、食事やトイレ休憩で県内を含む3カ所のサービスエリアに立ち寄り、県内のスーパーでも買い物をした。
 その後28日、キャンプに参加していた友人1人が新型ウイルス陽性と判明。連絡を受け、この男性は職場に報告後、帰宅。市帰国者・接触者相談センターに相談し、29日に帰国者・接触者外来を受診。PCR検査を受けた。
 この男性は27日、28日と出勤し、両日昼食のため職場の同僚と外食。現時点で職場の5、6人が濃厚接触者として30日にPCR検査を実施予定(会社の自主的要請で自宅待機)。矢野亮佑市保健所長は、多ければ十数人になる可能性にも触れたが、家族は濃厚接触者に該当しないと説明した。
 一方、宮古市の男性は27日に市内の地域外来・検査センターで検体採取を受け、29日夕に感染が判明した。行動歴や濃厚接触者の有無などについて、県宮古保健所が今後、調査する。
 感染が判明した2人の関係性については、会見時点で分かっていない。
 達増知事は「誰でも感染可能性がある。引き続き冷静に感染対策に努めて」、谷藤市長は「不安を感じる方もいると思うが冷静に受け止めてもらい、これまで通り3密を徹底的に避け、基本的な感染防災対策を」とそれぞれ呼び掛けた。