共通男子400㍍で優勝 県中学校陸上競技大会で 大船渡第一中の船野選手
令和2年8月1日付 3面

岩手陸上競技協会などが主催する「2020岩手県中学校陸上競技大会」はこのほど、盛岡市の県営運動公園陸上競技場で開かれた。新型コロナウイルスの影響で中止となった「第67回県中学校総合体育大会」(県中学校体育連盟主催)に代わる大会で、気仙勢は、共通男子400㍍に出場した大船渡市立第一中の船野寿陽(かずや)選手(3年)が自己ベストを更新する走りで優勝した。
自己ベストも更新
新型ウイルス感染防止の観点から、県内では各年代の陸上競技大会が相次いで中止に。県中総体も中止となったことを受け、岩手陸協では生徒たちに練習成果を発揮する場を与えようと、県中総体の代替大会として同大会を開催することを決めた。
大会には、県内の中学生が出場。トラックとフィールド合わせて男子12種目、女子9種目が行われた。
このうち、トラック競技は予選のタイムで順位を決定するタイムレース形式で行われ、男子400㍍には48人が出場。
1組目に登場した船野選手は自己新記録となる52秒85をマーク。出場選手の中で唯一、52秒台を記録し優勝を飾った。
小学6年生から盛岡市のクラブチームで陸上を始めたという船野選手。進学した大船渡市の日頃市中(令和元年度に閉校)には陸上部がなかったため、1人で練習に励んでは各種大会に出場してきた。
本年度からは、編入統合された第一中で競技を継続。県中総体中止の報を受けても、「次の大会に向けて自分のやるべき練習をしなければ」と、盛町の盛川河川敷で持久力などを高める自主練に取り組むなどして調整を行ってきた。
今大会について船野選手は「大会当日は気温も高めで、体もよく動いた。自己新記録を更新して優勝できたことはよかったと思う。何より、学校統合で環境が変わり、同じ大会に出場する仲間ができたことが心強かった」と振り返り、「自分が目標としている51秒台に届かなかったことが次への課題。これからまだ大会が続くので、今回の反省点を修正し、51秒台という目標を達成できるように日々の練習に励みたい」と意気込んでいる。