町内外からの反響大 9月から第2弾開始予定 町観光協のからあげ大作戦

▲ 町内各店舗が参加し、から揚げ料理を提供した

 住田町観光協会(佐々木慶逸会長)が5月末から実施していた「住田からあげ大作戦─Karaage Mission:impossible」が、7月末に終了した。町内12の飲食店などで町産の鶏肉・豚肉を使用した独自のから揚げをそれぞれ提供しながら町の特産食材を広くPRし、「からあげのまち」の定着を目指そうとの取り組み。協力店舗や町内外の来店者からは「継続」を望む声も多く、同協会では9月から開始する予定の第2弾に向けても意欲をみせている。
 からあげ大作戦は、昨年度スタートした県の新たな県民計画長期ビジョンの中に盛り込まれている「三陸防災復興ゾーンプロジェクト」の一環として、同協会が町から委託を受けて実施。
 同プロジェクトは、復興過程で進展したまちづくりや交通ネットワーク、港湾機能などを生かして地域産業の振興を図り、三陸地域の多様な魅力を発信して国内外との交流を活発化させることで持続的に発展するゾーンの創造を目指すもの。
 この中で、三陸の豊かな食材や食文化を活用したフードツーリズムの推進など、世界に誇れる食のまちの形成に向けた取り組みの推進も掲げられている。
 昨年は、本県沿岸地域を舞台に開催された総合的な防災復興行事「三陸防災復興プロジェクト2019」に合わせて、町内各店舗がワークショップなどでから揚げの研究を重ねており、その研究をもとにしたから揚げ料理を各店舗が用意。
 から揚げを注文するともらえるアンケート用紙に回答し、郵便ポストに投かんすることで、抽選で10人に町特産品セット(5000円相当)が贈られる仕組みで、期間中は、各店舗が趣向を凝らしたから揚げを提供した。
 町観光協会によると、現在集計中だが、応募は町内外から2000件を超えており、アンケートでは「地域を知る機会になった」「行ったことのないお店に入るきっかけになった」との声が寄せられたという。
 また、応募しなかった人も含めると6月までで計4000食以上のから揚げが提供されたといい、町が新型コロナウイルスの影響を受けている町内飲食店を支援しようと発行したプレミアム率100%の「食べて応援住田チケット『すみチケ』」との相乗効果もあって多くの人が〝作戦〟に参加した。
 第2弾はスタンプラリー形式を予定。ホームページを作成して店舗ごとのから揚げの特徴を掲載するなど、周知にも力を入れ、新型ウイルスの感染動向にも注視しながら取り組みを進める考え。
 同協会では「予想以上の反響があった。継続することで鶏や豚などの町産品をPRし、住田に食べに来てもらえれば」としている。