新型コロナウイルス/「大船渡ふるさと応援便」実施へ 大船渡商議所

▲ 会議所内に設けられている市内物産品コーナー。今後作成するチラシでは多彩な商品を紹介し、市内経済の底上げを図る方針

冬場の贈答品活用見据え

 新型コロナウイルスの影響で売り上げが落ち込む中小企業者の経営支援策として、大船渡商工会議所(米谷春夫会頭)は、市内の事業所が生産する各種物産品の贈答利用を後押しする「大船渡ふるさと応援便」を実施する。先着1000人分の送料は無料とし、利用促進や知名度向上、地域経済活性化を狙う。11月からの受付開始を計画し、気仙2市1町に配布するチラシに掲載するギフト商品を9月1日(火)まで受け付けている。

 

1000人分の送料無料
11月開始へ掲載商品募集

 

 新型ウイルスの影響は、宿泊や観光だけでなく、食品加工業など多くの雇用がある分野にも及ぶ。また、物産イベントも中止・延期が相次ぎ、商品の魅力を発信する機会も減少している。
 こうした中、商議所では市内の事業所で生産している水産、農畜産の各加工品、菓子、工芸、酒類などのギフト商品を掲載したチラシ「大船渡ふるさと応援便」を作成する計画。年末年始にかけての贈答品需要を見据えている。
 チラシは3万枚を印刷し、気仙管内での新聞折り込みや、イベントなどでの配布を計画。商品の周知PRを図るとともに、事業所の売り上げ向上、地域経済の活性化などにつなげる。
 掲載件数は最大40商品で、1社1商品。商品ジャンルは▽生鮮食品・加工食品(魚介・水産加工品、農産品・農産加工品、肉・肉加工品、菓子・スイーツ、酒類、ドリンク、麺類、調味料、その他食品)▽工芸・民芸品(木工品、焼き物、硯、その他工芸・民芸品)──を想定している。
 市内の事業所で生産された商品で、販売価格は3240円(税込み)以上が条件。常温、冷蔵、冷凍いずれの商品も取り扱う。カタログのようなデザインを想定しているチラシには、参加各社の連絡先などを掲載し、各社で商品梱包や発送を行う。
 年末年始を除き、受注後1週間以内での発送を求める。掲載料は無料だが、商品価格の5%が事業所負担金となる。
 掲載商品を9月1日まで募り、商品画像撮影などを経てチラシの新聞折り込みは、10月末を計画。受付期間は11月2日(月)~令和3年1月20日(水)で、発送期間は11月中旬~1月末とする。
 贈答品利用者のうち、先着1000人の送料(沖縄、離島は除く)を商議所側で負担する。商議所地域振興部の猪股司係長は「今年は夏場に帰省ができない出身者も多い中、身近な人に地元の物産品を贈りたいと思っている方も多いのでは」と語り、11月以降の利用拡大に期待を込める。
 また、事業所側に対しては「気仙に住む人々も、地元の商品を知っているようで知らないところもある。新型ウイルスの影響で、多様な販売チャンネルを持つ重要性がより高まっている中、これを機に新たな贈答品を企画・商品化するなど、新たな販路拡大のきっかけとなれば」とし、参加を呼びかける。
 掲載商品に関する申し込み、問い合わせは同部(℡26・2141)へ。