新型コロナウイルス/産業まつり中止を決定 実行委で協議
令和2年8月27日付 1面
大船渡市産業まつり実行委員会(委員長・戸田公明市長、委員10人)は26日、市役所で本年度第1回の会合を開き、10月24日(土)と25日(日)に計画していた同市産業まつりの開催中止を決めた。昨年は2日間で約2万5000人が訪れるなど秋を代表するイベントだが、現時点で必要とされている新型コロナウイルスの感染対策徹底が困難であることなどが理由。代替事業として市ホームページを活用したPRなどを検討するが、出席した委員からは相次ぐイベント中止による影響を懸念する声も寄せられた。
感染対策徹底困難など理由に
実行委は市に加え、市観光物産協、大船渡商議所、市農協、市漁協、市各種女性団体連絡協議会、大船渡湾冷、市郷土芸能協会、市体育協会などの代表者で構成。委員10人全員が出席した。
戸田市長は「昨年を振り返ると、2日間で約2万5000人が訪れ、95団体が出展するなど、震災後では過去最多となった。本年度は感染対策の徹底が難しい状況などを踏まえ、開催可否を判断していただきたい」とあいさつした。
議事では昨年度の産業まつり収支決算の認定に続き、本年度開催の可否に関する議案を審議。事務局の市側は中止を提案した。
説明によると、市内外から多くの来場者があり、県境を越えた移動の自粛要請が出されていない状況を踏まえたもの。近年は市民体育館を中心に開催しているが、仮に屋外で開催した場合でも、3密回避や個人の特定、入場の人員制限、出展者側の感染予防対策など、現時点で必要とされている感染対策の徹底は困難と判断した。
本年度の産業まつりを巡っては、今年2月に開催した令和元年度第3回会合で日程を10月24、25の両日とし、会場を市民体育館とする方針を決定。その後、新型ウイルスの影響拡大に伴い、市感染症対策室から「屋外会場に変更したほうが良いのではないか」との意見を受けていた。
これを踏まえ、事務局では大船渡駅周辺地区を会場とした屋外開催の検討を進めた。しかし、7月下旬以降、県内でも陽性判明者が出ている状況などを考慮し、「産業まつり会場での感染拡大の可能性が危惧される」とまとめた。代替事業として、市ホームページを用いた産業まつり出展者のPRを検討することにしている。
委員から異論は出ず、本年度の中止が決定。一方、会合終了後に委員の一人から「どんどん楽しみがなくなるのも心配。このままイベント中止が続けば、市全体が意気消沈し、再び何かやろうとしても、意欲が出てこないのではないか」といった声が聞かれた。
戸田市長は「中止の状況が続くのは寂しいものであり、どうやったら開催できるかは、産業まつりにかかわらず考えなければならない。感染対策がしっかりとれるなど、開催できるものは開催するということは、常に意識している」と話した。
市産業まつりは昭和53年から始まり、市内で生産された特産品や工業品等を展示・販売し、地場産業と復興へ歩む大船渡の姿を広く発信する催しとして定着。これまで39回開催し、中止は東日本大震災の影響による平成23~25年度以来となる。
昨年は10月26、27の両日、大船渡市民体育館などで開催。天候に恵まれ、初日は1万1000人、2日目は1万4000人が来場した。アンケートをみると、さんま焼き師らによるサンマ炭火焼きのふるまいや、各種物産販売コーナーが好評を博した。
2日間の販売金額は699万5000円。販売を行った1団体当たりの平均売上額は、13万2000円だった。






