友と描いた夢かなえる 気仙初のボルダリングジム開業 浦嶋さん(大船渡出身)と千田さん(住田出身)

▲ 気仙初のボルダリングジム「マカルー」の運営を担う千田真一郎さん 浦嶋雄昇さん

浦嶋雄昇さん

 大船渡市盛町みどり町地内に17日(木)、気仙地区では初となるボルダリングのジム「ClimbingGym Makalu(クライミングジム マカルー)」がオープンする。高校時代からの友人である浦嶋雄昇(ゆうひ)さん(40)=同市大船渡町出身=と千田真一郎さん(39)=住田町世田米出身=が、「地元のために貢献したい」と立ち上げたもので、「ボルダリングの普及に加え、気仙の観光資源の活用や自然の魅力発信にもつなげたい」と意欲を見せている。

 

「マカルー」あすオープン

 

 大船渡高校時代の同級生である2人。ジムの開業は、千田さんが浦嶋さんをボルダリングに誘ったことから始まった。
 千田さんは大学進学後、登山をきっかけに岩場でのクライミングに打ち込んだ。卒業後も、東京都や奥州市のボルダリングジムに勤めながら、休日にはジムの利用者と一緒に自然の岩場を登りに行くなど、豊富な経験を持つ。
 一方、浦嶋さんは大学を卒業後、東京でウェブ制作会社を設立。「ボルダリングジムに誘われて挑戦してみたら、とても面白かった。(千田さんから)気仙には、素晴らしい岩場がたくさんあるということも教えてもらい、地元に専用のジムを開けば、沿岸部に訪れるクライマーが増えると同時に、新たなレジャースポットとして地域のにぎわい創出に貢献できるのではないかと考えた」と経緯を語る。
 その後、2人は会うたびに情報交換や話し合いを進め、昨年にジムの開業資金にめどがついたことから、開業への動きを本格化させた。
 ジムは浦嶋さんが代表取締役を務める㈱マーシー(本社・東京都)の事業の一環として開業。約60坪の空き倉庫を改装したもので、ジムスタッフやボルダリングの経験が豊富な千田さんが事業責任者として運営を担う。
 店内にある高さ約4〜5㍍のボルダリングウォールには、スラブ、90度、100度、120度、130度の5種類の傾斜を設け、8級から初段以上までの多彩なコースを設定。更衣室や駐車スペースなども確保し、店名は、同店が県内で5番目にできたボルダリングのジムであることから、世界で5番目に高い山の「マカルー」の名を冠した。
 「長い間夢見てきたジムのオープンは感慨深く、とてもわくわくしている。ここが地域の新たなにぎわいの場となってくれれば」と浦嶋さん。千田さんは「オープンするという実感がいまだにわかないが、ボルダリングを通じて新たなコミュニティーが生まれたり、ボルダリングをきっかけに自然の岩場でのクライミングにも興味を持ってもらえたら。まずは気軽に遊びに来てほしい」と呼びかけている。
 料金は、一般が一日1700円、高校生同1500円、中学生以下同1200円で、月額会員は一般が8800円、高校生以下が5800円。初回来店時のみ、登録料として1000円が必要。
 また、シューズとチョークはいずれも300円で貸し出し、購入も可能(料金はすべて税別)。営業時間は、平日午後2時〜同10時、土、日曜日・祝日午前10時〜午後8時で、不定休。
 問い合わせはマカルー(℡22・9977)へ。