来年3月に気仙を巡回  聖火リレートーチ展示 東京オリンピック

▲ 気仙では来年3月に東京オリンピック聖火リレーのトーチを展示へ(今年3月に大船渡市で展示された「復興の火」)

 東京2020オリンピック・パラリンピック聖火事業等岩手県実行委員会は、24日(木)から同オリンピック聖火リレートーチの県内巡回展示を行う。トーチを県内33市町村すべてで一般公開することとなり、気仙では来年3月上旬から中旬にかけて展示される。
 東京オリンピック・パラリンピックは「復興五輪」としても位置付けられ、当初はオリンピックが今年7月24日~8月9日、パラリンピックが8月25日~9月6日の日程で開催を予定。
 しかし、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大を受け、国際オリンピック委員会(IOC)などは今年3月に1年の延期を決定。同月26日から計画されていた聖火リレーは見合わせとなり、オリンピックは来年7月23日~8月8日、パラリンピックは8月24日~9月5日に行うこととなった。
 今回のトーチ巡回展示は、復興五輪を理念に掲げる東京2020大会と県内の聖火リレーに向け、県民の高揚感の持続と興味・関心の拡大を目的に実施。
 展示されるトーチは、日本人に最もなじみ深い花・サクラをモチーフにデザイン。東日本大震災の復興仮設住宅に使われたアルミ建築廃材を再利用し、新幹線の製造にも用いられている製造技術・アルミ押出成形によって製作された。
 全長は710㍉、重量は1・2㌔で、誰でも扱いやすいトーチとして、重さや握りの形状にも配慮。モチーフのサクラにちなみ、桜ゴールド色で仕上げられた。
 県内では、今月24日、25日(金)の雫石町を皮切りに、来年4月24日(土)~27日(火)の盛岡市まで、7カ月余りをかけて全市町村で展示する。
 気仙では来年3月4日(木)、5日(金)に大船渡市で、同8日(月)、9日(火)に住田町で、同11日(木)、12日(金)に陸前高田市で実施。会場は、住田町が町役場、陸前高田市が同市総合交流センター・夢アリーナたかたで、大船渡市は調整中となっている。
 気仙では、開催延期が決まる直前の3月22、23日に、「復興の火」展示として大船渡市と住田町で聖火が一般公開された。今回、震災から丸10年を迎えようとする中でのトーチ展示は、人々に改めて復興完遂への力を与えてくれそうだ。