ゆめちゃん(陸前高田)あっぱれ日本一! 最後のゆるキャラGPで栄冠

▲ 今回で最後となるゆるキャラグランプリご当地部門で1位となった「たかたのゆめちゃん」

 全国のご当地キャラクターの人気ナンバーワンを決める「ゆるキャラグランプリ(GP)2020 THE FINAL」(同実行委主催)は3、4の両日、滝沢市の岩手産業文化センターアピオで開かれ、ご当地部門で陸前高田市の「たかたのゆめちゃん」が見事優勝を飾った。同GPは今年で最後で、東北のキャラクターが1位となるのは初めて。東日本大震災からの復興へ突き進む陸前高田に夢や幸せを届けようと誕生したゆめちゃんの大活躍に、会場に駆けつけたファンらが歓喜した。

 

28万票獲得

地元内外のファン歓喜

 

 平成23年に熊本県の「くまモン」の優勝で幕を開けたゆるキャラGP。10回目の今年は「THE FINAL 未来へつなぐ いわて幸せ大作戦!!」と銘打たれ、ご当地部門と企業・その他部門に計691のキャラクターがエントリー。気仙関連では、たかたのゆめちゃんに加え、「おおふなトン」(大船渡市)、「秋刀魚武士(さんまぶっしー)」(同)、「すみっこ」(住田町)が参戦した。
 インターネット投票は7月1日~9月25日に受け付けし、今月3、4日のアピオでの投票を合算した総得票数でグランプリを決めた。
 ネット投票で首位争いを繰り広げてきたゆめちゃんは、来場者から2841票を集め、総得票数は28万17票。表彰式でグランプリが発表されると、涙を流すファンの姿も見られた。ステージに登壇したゆめちゃんは深々とお辞儀をして、達増拓也知事から表彰状を、宮城県仙台市出身の人気お笑いコンビ「サンドウィッチマン」からメダルを授与された。
 ゆめちゃんを応援するため来場した東京都板橋区の会社員・内田昌則さん(42)は「ゆめちゃんをきっかけに陸前高田に関心を持つようになり、グランプリに輝いて純粋にうれしい。陸前高田だけでなく、被災地の復興を今後も応援したい」と喜んでいた。
 会場では各地のキャラクターをPRする約80のブースが並び、飲食エリアも設けられた。県内外から家族連れやゆるキャラファンが大勢訪れ、お目当てのキャラと写真を撮るなど満喫した。
 おおふなトン、秋刀魚武士も会場で来場者らと交流。ゆるキャラが盛岡さんさ踊りを披露するパレードをはじめ多彩なイベントで盛り上がりをみせた。
 ご当地部門2位は総得票数27万1180票で大阪府泉佐野市の「ゆるナキン」、3位は同26万8201票で埼玉県鶴ヶ島市の「つるゴン」。企業・その他部門は、滋賀県の「甲賀流忍者!ぽんぽこ」(ぽんぽこちゃんねる)が27万9128票を獲得し優勝した。
 ゆめちゃんと一緒に表彰式に臨んだ戸羽太市長は「全国の皆さんから応援してもらいグランプリをもらうことができた」と感激。「ゆめちゃんには子どもたちが夢を描けるような、そして交流人口拡大への観光大使的な役割を担ってほしい」と期待した。