高さ45㍍の煙突解体へ 持ち込みごみ対応は通常通り 大船渡地区クリーンセ

▲ 解体工事が今後本格化する高さ45㍍の煙突

 大船渡市と住田町で構成する大船渡地区環境衛生組合は本年度、同市猪川町の大船渡地区クリーンセンターにある高さ45㍍の煙突解体を進める。平成12年まで焼却で使われ、築40年以上が経過。ダイオキシン類の除染作業を行った後で解体に入り、騒音・震動対策や粉じん防止などを徹底するほか、工期中も住民らの持ち込みごみ対応は、通常通り行う。
 解体する煙突は、地上からの高さ45㍍。鉄筋コンクリート造で一部レンガ造。昭和54年11月に竣工し、焼却炉設備として活用していたが、ダイオキシン類の発生防止などを目的に、平成12年3月に使用停止した。
 築40年以上が経過し、経年劣化が進行。倒壊した際に煙突内部に付着するダイオキシン類などの飛散によって周辺環境への影響が懸念されることから、将来的に危険な状況を回避するため、解体撤去に入った。
 工事は同市の㈱小松組が契約金額6908万円で受注。工期は来年2月19日まで。今月から解体に向けた足場を組み、11月上旬からダイオキシン類の対策作業を行い、煙突解体作業は11月中旬から12月末の日程での実施を計画している。
 解体作業前には残灰を搬出するなど、煙突内の掃除を実施。高圧洗浄などで除染を行う。使用した水はろ過処理後、市外の処理場に搬出する。
 煙突外部は防音シートで囲み、地上から15〜45㍍までは作業員による解体、15㍍以下の下部は重機を活用。飛散防止シートで建屋を囲み、散水による湿潤も維持しながら作業を進める。
 解体作業現場では土間コンクリートや防水堤などを設置し、汚染物が周辺土壌や地下水、河川水に飛散しないよう対策を講じる。解体物や汚染物などは、センター外に排出して処理する。
 また、工期中も家庭ごみなどの持ち込みは、通常通り対応。作業車両が利用者の動線に重ならないよう配慮する。
 同組合では「解体作業にあたっては、騒音・震動対策や粉じん防止などを徹底し、煙突内部に残るダイオキシン類の除染を行うなど、作業従事者らの安全確保や周辺環境の保全に努める。車両による搬出も交通事故防止を図り、住民の安全・安心確保を心がける」としている。
 問い合わせは同センター(℡26・4739)へ。