住田の生産者とも交流 坂東さんがオンラインで 収穫体験と料理教室(別写真あり)
令和2年10月27日付 3面
東京都内のワイン食堂「kerasse Tokyo」でシェフを務める坂東誠さんが主催の「オンライン収穫体験&料理教室」が25日に行われた。都内などからの参加者が、住田町上有住での野菜収穫の様子をオンラインで見学するなど、生産者と交流しながら、町産食材の魅力などに触れた。
坂東さんは、平成28年秋から2年間、同町のまち家世田米駅内のレストラン「すみたのだいどころ kerasse」で腕を振るい、現在は東京で住田町産食材を生かした料理も提供している。
今年に入り、新型コロナウイルスの感染拡大によってイベント自粛などが相次いで外出機会も減る中、坂東さんは「何かできることはないか」との思いから、オンライン料理教室も開催している。
今回の「オンライン収穫体験&料理教室」は、新型ウイルスの影響で対面での収穫体験や料理教室の実施が困難となっていることから、オンラインで生産者とつながり、交流しようと企画。web会議サービス「Zoom」を介して約20人が参加した。
町内からは、㈲ありす畜産の水野充さん(39)、養鶏業・水野勝文さん(33)、農業・水野正勝さん(34)、農家の水野孝洋さん(30)の4人の生産者も協力。収穫体験では、孝洋さんが管理するホウレンソウ畑、シュンギクやアスパラガスを栽培しているビニールハウスなどでの収穫の様子をスマートフォンで撮影、発信した。
収穫後、坂東さんと交流のある上有住の堀尾昌史さん(46)宅に会場を移してオンライン料理教室を開催。参加者には事前に、町産の新米、野菜、ありすぽーく、みちのく清流鶏などが届けられており、坂東さんからのアドバイスを受けながら、これらを使った料理に挑戦した。参加者は、生産者側が丹精込めて育てた食材に舌鼓を打ちながら、生産工程にも理解を深めた。
終了後、生産者側からは「コロナ下だからこそできることで、思ったよりも意思疎通ができておもしろかった」と、都内の参加者からは「普段、ケラッセで食べている食材がどのように生産されているか知ることができてよかった」といった感想が上がっていた。