「春来たる 復興の椿 心にも」、全国椿サミット大船渡大会のキャッチフレーズ決定 来年3月開催

▲ 来年3月の開催に向けてキャッチフレーズなどを決定した実行委

 大船渡市による全国椿サミット大船渡大会第3回実行委員会は26日、盛町のシーパル大船渡で開かれ、大会のキャッチフレーズを「春来たる 復興の椿 心にも」に決めた。昨年11月から12月にかけて公募し、279作品の応募があった。大会は令和4年3月19(土)、20(日)の両日、市内で開催される。
 実行委員会は、市や県、大船渡商議所、大船渡ツバキ協会、市農協、市観光物産協会などの関係者ら16人で構成。この日は委員12人が出席し、戸田公明市長が「新型コロナウイルスの影響は予断を許さないが、『つばきの里』のイメージアップやツバキを生かしたまちづくりのステップアップ、復興した大船渡の発信に向け開催準備を進めたい」とあいさつした。
 キャッチフレーズについては、応募作品の中から、委員会内に設置された事業実施部会が3候補まで絞った。いずれも大船渡東高生の作品で「夢への一歩を歩き出せ〜椿の花と共に〜」(機械電気科1年・小野寺元気君)「春来たる 復興の椿 心にも」(農芸科学科同・吉田有希さん)「Camellia of Hope」(情報処理科3年・菊地恵子さん)が示された。
 委員による投票の結果、「春来たる〜」が出席委員半数の支持を獲得し、最優秀賞に決定。吉田さんは「春が近づくと、あのつらい思い出もよみがえる。しかし、冬に健気に咲いている椿のように強い心を」との思いを込めたという。
 残り2作品は、優秀賞として表彰。また、学校全体として取り組んだ末崎小に対しても特別賞を贈る。
 協議では、現段階での事業内容も確認。会場は盛町のリアスホールで、参加目標は1000人としている。
 初日は全国椿サミット協議会の理事会と総会、日本ツバキ協会の通常総会などを開催。サミットでは、オープニングに続き、感謝状贈呈、ツバキに関する活動等の事例発表、著名人等による震災復興に関する講演、アカペラユニット・XUXUと市内中学生との合唱などを計画している。
 サミット終了後の交流パーティーは、立根町の大船渡アーバンで開催。2日目は8コース程度に分かれた現地視察・昼食の日程を組み、最大400人程度の参加を見込む。
 リアスホールでの会場装飾は、絵画や写真の展示、花を生かしたイルミネーション、新品種登録会、「巨大な椿・洋種椿」の展示を計画し、物販スペースも設ける。「おもてなし」として宿泊施設の各部屋にツバキを配置するほか、市民向けの「椿ステッカー」配布も見据える。
 また、事務局は今年3月13日(土)と14日(日)に予定されていた島根県松江市での全国椿サミット松江大会が、中止の方向で検討が進む現状を説明。中止となれば、昨年の五島大会(会場・長崎県五島市)に続き2年連続となる。
 一方、松江大会の中で計画されていた記念植樹は実施を望んでいるという。大船渡市関係者は出席しないものの、後日、植樹に合わせて市から苗木を送ることにしている。