オンラインの活用も 市議会が防災訓練 感染症拡大下の対応確認

▲ 感染症の影響で会議に参集できない事態も想定した会議

 大船渡市議会(渕上清議長、議員20人)による防災訓練は2日、市役所で開かれた。昨年10月から運用を始めた市議会業務継続計画に沿い、新型コロナウイルスをはじめ、感染症が拡大する状況で発生した大規模災害の対応を確認。オンラインを活用した会議運営も試し、全議員の参集が難しい中での情報共有にも意識を高めた。
 議会では、平常時は議会基本条例に基づき活動を行い、有事には同計画を基本として災害対応指針を活用し、議会機能維持を図りながら市民福祉の増進につながる体制構築を目指すとしている。訓練は毎年実施しており、本年度は感染症拡大下における大規模災害時の議会・議員の初期対応を再確認しようと行った。
 訓練は「市議会議員からも新型コロナウイルス感染者が確認された中、記録的な暴風雨となり、河川の氾らんや土砂災害などの被害が発生し、河川増水の影響による浸水で多くの道路が不通となった」との災害想定で実施。今回は、被害発生の5日後に議長招集の災害対策会議を設置する流れを確認しようと、議員20人のほか、市議会事務局職員らが参加した。
 災害対策会議の会場に直接参集した議員は、自らの安否や居住地域の被災状況を報告。感染確認者や、体調不良役の議員とはオンラインで結び、パソコン画面上で現況を共有した。
 会議では、地区別の災害状況を各議員が説明。市道の寸断や床上・床下浸水に加え、避難所の困りごとにも言及したほか、「分散型避難を行っている住宅などへの食料供給」「防災ラジオでの情報伝達強化を」「指定避難所は密になっている」といった課題に関する報告もあり、多様な視点に気を配る重要性が浮き彫りになった。
 各議員からの情報を集約後、議会事務局を通じ、防災管理室に報告。復旧活動の迅速化に向け、市当局に対して議会が得た情報を効率的に提供するまでの流れを確認した。
 訓練を振り返り、渕上議長は「地元在住の議員だから知る危険箇所などの状況を、的確に報告していた。コロナ対策では、多様化する避難ニーズにも応えなければならず、物的な備え充実の必要性も感じた。オンラインも有効な手段であることが分かった」などと話していた。