「ワーケーション」誘致へ キャピタルホテルが1階にカフェラウンジ 仕事と余暇利用に対応

▲ カフェラウンジに改装し、窓際には景色を眺め、くつろげるカウンター席を設置

 陸前高田市高田町のキャピタルホテル1000(松田修一社長)は、1階ラウンジを改装し、カフェラウンジとしてリニューアルオープンした。見晴らし良好の窓際にカウンター席を設け、新型コロナウイルス感染防止策のためパーティションを設置。コロナ禍の状況下、追い風ムードという仕事と余暇を組み合わせた「ワーケーション」の需要取り込み、利用客の誘致を目指す。

 

改装してリニューアル

 

 県の補助金を活用し、1月下旬にリニューアル。整備したパーティションはホテルの雰囲気に合わせたデザインで、感染防止を図ると同時に、宿泊客の動線とラウンジのテーブル席エリアを区切って落ち着いて仕事ができるよう配慮した。
 カウンター席は9席で、ガラス越しに広田湾や市街地の様子を眺められる。窓際5カ所にAC電源コンセントと充電用USBポートを備え、Wi─Fiも利用できる。
 改装に合わせ、ラウンジでの軽食提供も開始。メニューはパスタ料理やサンドイッチなど4種類のほか、パフェなどのデザートで、ドリンク類も充実させた。
 当面の間、「3密」を回避するため、テーブル席を含む利用人数を最大20人弱に制限する。ラウンジ出入り口には洗面台を設け、感染症対策を徹底する。
 新型ウイルスの影響を特に受けている宿泊業。同市でも市が昨年12月〜今年1月に実施した影響調査で、令和2年の事業収入が前年より30%以上減となった宿泊事業者が回答した全11事業者に上ったことが分かり、そのうち7事業者が50%以上減となった。
 キャピタルホテルでも厳しい状況が続く中、休暇を楽しみながらリモートで仕事をする「ワーケーション」需要の高まりを商機と捉えている。同市では今夏、高田松原海水浴場が震災後初めて開設される計画で、観光客増を見据えたサービス充実を模索しており、今後、ラウンジ内でバーカウンターもオープンさせる。
 軽食の提供は午前11時から午後2時までで、ドリンクセットメニューも用意する。「GoToイート」キャンペーンの本券プレミアム付食事券「いわて まんぷく イートチケット」や陸前高田商工会のプレミアム商品券を利用できる。
 松田社長は「コロナの影響で地方への関心が高まっている。陸前高田の魅力を感じてもらえる一つのきっかけを提供したい」と意気込む。
 問い合わせは、同ホテル(℡55・3111)へ。