新型コロナウイルス/TikTokで感染対策 全国で初めて あす、 県が公式アカウント開設

▲ あす、TikTokに県感染症対策本部の公式アカウントを開設

 県は12日(金)、ショートムービープラットフォーム「TikTok(ティックトック)」に公式アカウント「岩手県新型コロナウイルス感染症対策本部」を開設する。TikTokを運営するTikTokJapanの協力を受けて行うもので、自治体が新型ウイルス対策専門のアカウントを設けるのは全国で初めて。開設後は啓発動画などを発信して若年層への訴求力を高め、県民一丸での感染症対策を進める。

 県は感染症対策の一環として、県ホームページをはじめ、Twitter(ツイッター)やLINE(ライン)といったソーシャルネットワークサービス(SNS)を活用し、県民らに独自の情報発信などを展開。県民一丸となった感染対策の徹底を推進している。
 一方で、若年層への情報発信が課題に。SNSを活用した「対話のある情報発信」「興味を持ってもらう方法での伝え方」を重要視しているものの、LINEアカウントの利用者における若年層の割合がほかの年齢層と比べて相対的に低いこともあり、新たにTikTokアカウントを開設することとした。
 TikTokは現在、150の国・地域において75言語で展開。60秒までの動画を作成・公開、閲覧でき、利用者数にかかわらず動画が拡散しやすい特徴を持つ。

アカウントでは啓発動画などを配信予定(県提供)

 TikTokJapanは厚生労働省と協力し、感染対策啓発ムービーを作成しているほか、同省の「#広がれありがとうの輪」プロジェクトに参画。中央省庁や都道府県でも感染対策の呼びかけ、差別防止などの啓発に活用している。
 県公式アカウントでは、SNSでこれまで発信してきた知事メッセージや医療従事者らへのエール、人流分析などを配信。さらに、TikTokで人気のアニメーションクリエイター「Ao Umino(あおぱんだ)」さんが協力した動画など、県独自による啓発ムービーの発信も予定している。
 今後は、ターゲット層である学生らと連携した企画などにより、若年層の目線を取り込んだ多様性のある情報発信も見据える。県医療政策室医療情報課は「今までも情報発信は行ってきたが、若い人たちに興味を持ってもらうことがクリアしなければならない課題だった。TikTokを活用して少しでも興味を持ってもらい、県民一丸となった感染対策を進めていきたい」としている。
 フォローはTikTokアプリをダウンロードし、「岩手県新型コロナウイルス感染症対策本部」または「@iwate_pref_official」で検索を。県公式アカウントのURLは「http://www.tiktok.com/@iwate_pref_official」。