思い込めた130個夜空に 夢海公園で初開催 スカイランタン打ち上げ
令和3年3月13日付 7面
大船渡市大船渡町の夢海公園で11日夜、東日本大震災10年に合わせた「スカイランタン」の打ち上げが行われた。空気よりも軽いヘリウムガスによって膨らみ、内部から明かりがともされたランタン約130個が夜空を彩ると、幻想的な光景に。訪れた人々は震災犠牲者の鎮魂や中心市街地のさらなる活性化、新型コロナウイルスの影響早期収束などへの願いを込めた。
「希望の明かり」フワリ
打ち上げは、震災犠牲者に鎮魂の祈りをささげる「3・11キャッセンキャンドルナイト2021」の一環で実施。スカイランタン実行委員会(新沼崇久実行委員長)が主催し、大船渡商工会議所青年部や大船渡青年会議所、盛青年商工会、本増寺、㈱キャッセン大船渡が共催した。
公園では、受け付けを済ませた参加者が、直径約30㌢で、大きさは50㌢程度のランタンに「疫病退散」「3・11この日を忘れない」などと記し、間隔を確保しながら待機。打ち上げ前から幻想的な明かりが公園内を埋め、日中では味わえない雰囲気に包まれた。
新沼実行委員長は「鎮魂と、これまでに寄せられたさまざまな支援に対する感謝、そして震災のことを忘れない思いを込めた。これからの大船渡の希望の光にもなれば」とあいさつ。午後7時すぎにカウントダウンを行い、参加者が一斉にひもから手を離すと、オレンジ色の球体が夜空を彩った。
明かりは中心市街地の建物や須崎川河口部の水門など、震災後に生まれた構造物を引き立てたほか、みなと公園に設置された「竹あかりオブジェ」の美しさとも〝共演〟。打ち上げた参加者だけでなく、公園周辺から見守っていた住民からも感嘆の声が漏れた。
参加者は空を見つめるだけでなく、ランタンを結ぶひもから伝わる重さを手で感じながら、さまざまな思いを巡らせた。浜風に流されないようにしっかりとひもを握らなければならない時間帯があった一方、ふわりと漂う軽さも。震災10年の心境の変化や、生命の尊さにも重ね合わせていた。
この日は、親子での参加も目立った。大船渡北小4年の熊谷りく君(10)は「楽しかったし、上がっていくのがきれいだった。久しぶりに外のイベントに出られたのもうれしかった」と話し、笑顔を見せていた。






