需要創出と木育(もくいく)推進へ 木製ジャングルジムお披露目

▲ 木製ジャングルジムでの遊びを楽しむ子どもたち

組み立てにも挑戦した

 住田町はこのほど、町産のスギを使った木製ジャングルジムを製作し、上有住放課後子ども教室の子どもたちにお披露目した。町産材の需要拡大や木育(もくいく)推進を図ろうと製作したもので、子どもたちがスギのぬくもりあふれるジャングルジムを存分に楽しんだ。今後は改良を重ね、将来的な販売やふるさと納税の返礼品としての提供も目指していく。
 総面積の約9割を森林が占め、「森林・林業日本一のまちづくり」を掲げている住田町。町産の木材は主に住宅資材などとして売られているが、今回、さらなる新規需要の創出による林業振興、木材に親しんでもらうことで森林・林業や自然環境などへの子どもたちの理解醸成を図ろうと、県の補助事業を活用して試験的に木製ジャングルジムを製作。製材、製造は町内事業者が担った。
 今月9日には有住小学校体育館を会場に、放課後子ども教室を利用する小学生たち約20人を前にお披露目。
 この日用意されたジャングルジムは2基で1基につき2㍍四方。1基は事前に町職員や県職員、ボランティアの住田高校生、林業振興協議会のインターン生である岩手大学学生らが組み立て。残る1基の組み立てには子どもたちも加わり、ジャングルジムに生かされている大工の技術にも触れた。
 子どもたちは、組み立てられた2基をつないでジャングルジムに登ったり、滑り台で遊ぶなどして楽しみながら、町産木材への理解を深めていた。
 子どもたちからは「組み立てるのが楽しかった」などといった声も寄せられており、町林政課林業振興係の横江美幸係長は「遊ぶだけでなく、組み立てから子どもが参画できるものになった。木材の良さを感じながら、楽しく遊んでもらえれば。将来的には住田の木材、FSC材の新たな需要創出につながれば」と話していた。
 今後は構造的な部分などを改善しながら、製品化を目指していく。
 ジャングルジムは貸し出しも可能。希望者は町林政課(℡46・3868)に問い合わせを。