音楽の力信じたい コロナ禍を機に結成された「JAYS」  21日に大船渡からライブ配信(別写真あり)

▲ 21日にライブ配信を行うJAYSのメンバー

 気仙両市在住の音楽家ら4人がコロナ禍を機に結成したグループ「JAYS(ジェイズ)」は、21日(日)午後7時から「あれから10年…JAYS春の感謝ライブ」と題し、大船渡市大船渡町のライブハウス・フリークスからライブ配信を行う。新型コロナウイルスの流行によって不便な生活を長く強いられ、気分も沈みがちになる今だからこそ、メンバーは「音楽にはあすを照らす力がある」と信じ、歌を届けることで少しでも人々に笑顔になってほしいと願う。

 

メンバーは気仙両市の音楽家

 

 JAYSのメンバーは、joe(ジョー)さん(45)=花巻市出身、大船渡市在住、あ〜きぃさん(45)=沖縄県出身、同、雪音さん(36)=陸前高田市在住、リーダーの斉藤選手さん(46)=同=の4人。グループ名はそれぞれの活動名義の頭文字を取って付けた。
 もともと音楽仲間で、普段はソロとして活動する4人が、コロナ禍に沈む空気を音楽で明るくできないかと昨年5月にグループを結成し、地元のイベントなどに出演。感染拡大により観客と向かい合って演奏するのが難しい状況となってからも、ライブ配信を通じて地域を盛り上げようとしている。
 グループで4回目となる今回の配信は、東日本大震災の発生から10年を迎えたことを機に企画。遠方にいる人たちも視聴できる配信という強みを生かし、気仙の魅力や、大船渡にもライブハウスがあることを伝えたいという。また、震災を思い出して人々の気持ちが暗くなる時期だからこそ、音楽の合間にコントを盛り込むなど、明るい内容を心がける。
 全員がボーカリストで自身の持ち歌があるため、楽曲もバラエティーに富む。キャッチーな歌詞とポップなメロディーで地元・陸前高田について歌うことも多い斉藤選手さん、パワフルな歌声でありながら、しっとりと聞かせる曲も得意な雪音さん、沖縄民謡をベースにした明るさが持ち味のあ〜きぃさん──。音楽のキャリアが一番浅いというjoeさんは、「相乗効果によって、一人でやるのとは違う魅力を発揮できる」と語る。
 あ〜きぃさんは、コロナ禍で自身も仕事を失った。歌う場があることに感謝し、「時間ができたからこそ、こういう活動ができた」と前向きにとらえながら、同じように不安を抱える人、息苦しい思いをしている人たちに「私たちの音楽を通して、少しでも笑ってもらえたら」と願う。
 斉藤選手さんは「それぞれの10年分の思いや、支援に対する感謝、楽しく頑張っているという姿を伝えたい。見てくれた人が『負けないぞ』と思えるよう、このライブが発奮材料になれば」としている。
 配信チケットの価格は、〝末広がり〟の888円。チケットを購入するには、まずフリークスに「JAYSライブチケット希望」としてメール(info.tic
ket.freaks@gmail.com)を。返信で振込先等が通知され、入金確認後に配信用アドレスが送られてくる仕組みとなっている。
 または、斉藤選手さんに電話(090・9748・6410)で問い合わせを。