コロナ禍の春に笑顔満開 359人に「サクラサク」 気仙の各県立高校で合格者発表(別写真あり)

▲ 掲示板に自分の番号を見つけ喜ぶ合格者ら

 県立高校の一般入試合格者が23日、各校で一斉に発表された。気仙3市町の全日制・定時制では合わせて359人が合格し、発表が行われた各校では笑顔の花が満開となった。新型コロナウイルス感染症の影響が及ぶ中、志望校入学を目指してこの1年を乗り越えてきた受験生たち。進路の達成に歓喜の声を響かせながら、新年度からの高校生活に胸を膨らませていた。

 

 県教育委員会によると、気仙では大船渡、大船渡東、高田、住田の全日制8学科(総定員520人、実質定員499人)で357人、大船渡の定時制・普通科(定員40人)で2人がそれぞれ合格した。
 1月に行われた推薦入試では、4校4学科に21人が合格。全日・定時制の推薦・一般入試を合わせた受験者総数は380人で、全員が合格を果たした。
 このうち、陸前高田市高田町の高田高校では、生徒用昇降口に合格番号を掲示。新型ウイルスの感染対策でインターネットでの合否確認が呼びかけられていたこともあり、例年より静かな雰囲気での発表となった。
 発表時刻の午後3時になると、各地から訪れた中学生らが掲示板の前に集まり、番号を確認。自分の番号を見つけるとマスクの下で笑顔を広げ、記念に写真を撮影する合格者の姿も見られた。
 大船渡一中の紺野妃奈さんと田代彩花さんは2人で同校を訪れ、自分たちの番号を確認すると喜びの声を上げて抱き合った。
 田代さんは「不安だった分、合格できて本当にうれしい。高校でも頑張って勉強します」と明るい笑顔で語った。
 紺野さんは「頑張ったかいがあった。インターネットでも合格発表は見られたけど、この瞬間は人生一度切りだと思って現地に来た。高校では部活と勉強を両立させ、友達もいっぱいつくりたい」と期待していた。

 

3校7学科で2次募集へ

 

 県教委は同日、合格者が定員に満たないために入学志願者を2次募集する高校・学科を発表した。気仙では、全日・定時制合わせて3校7学科が募集する。
 全日制は、高田・普通科(2次募集16人)、同・海洋システム科(同25人)、大船渡東・農芸科学科(同31人)、同・機械電気科(同21人)、同・情報処理科(同20人)、同・食物文化科(同17人)。定時制は、大船渡・普通科(同38人)。
 出願期間は、24日午前9時〜26日(金)正午。試験は29日(月)で、合格発表は31日(水)午後3時から各校で行う。