きょうだいで上位入賞 ボルダリングいわてカップ 畠山馳琉君(第一中1年)・莉緒さん(盛小4年)
令和3年4月4日付 8面

(一社)県山岳・スポーツクライミング協会主催の「スポーツクライミングいわてカップ2021ボルダリング大会」はこのほど、盛岡市の県営運動公園第1ボルダリング競技場で開かれ、大船渡市の畠山馳琉君(第一中1年)がビギナー高校生以下男子で3位、妹の莉緒さん(盛小4年)がジュニア女子で2位となった。ボルダリングの大会に出場するのは初めてという2人。上位入賞を喜びながらも、「今度は1位をとりたい」と次なる目標を見据える。
ボルダリングは、傾斜のついた壁に設置されたホールドと呼ばれる石を使って設定された課題を登り切ることを目指すスポーツクライミングの一種。大会では、トップ(完登数)、ゾーン(課題途中に設置されたゾーンと呼ばれるホールドの獲得数)、トップアテンプト(完登までのトライ数)、ゾーンアテンプト(ゾーン獲得までのトライ数)の4項目で順位を争った。
今大会は、今年行われる予定の三重国体の選手選考も兼ねて開催。新型コロナウイルス感染防止の観点から、参加者を県内在住者に限定し、▽ジュニア▽ビギナー▽ミドル▽マスター▽オープン──の5カテゴリーに、合わせて約100人が出場した。
ビギナー高校生以下男子には6人が出場。制限時間35分で8本の課題に挑み、馳琉君は、8本中6本の課題を一発でクリア。トップ、ゾーンで2位の選手と並んだが、ゾーンアテンプトのわずかな差で3位となった。
馳琉君以外の出場者5人は全員が高校生。「高校生の中に交じってやるのは緊張した。6本の課題を一発で完登できたことはうれしいけど、もう少し上に行けたと思う」と振り返った。
一方、小学生以下のジュニア女子には、25人が出場。ビギナーと同じく8本の課題に挑戦した莉緒さんは、6本を完登、7個のゾーンを獲得して2位となった。
2人は3、4年前に一関市のクライミングジムで初めてボルダリングを体験し、競技の楽しさに触れた。昨年10月から本格的に競技を始め、盛町にオープンしたクライミングジム・マカルー(千田真一郎店長)に週2、3回のペースで通い、ルールや体の使い方、課題を登る道筋を決める「オブザベーション」などのトレーニングを積んできた。サッカーのスポ少にも所属していた馳琉君は、この活動と並行してボルダリングに取り組んできたといい、「全身を使うボルダリングを始めてから、サッカーでもフィジカルで相手に負けなくなった」と手応えを語る。
「次に出場する大会では優勝したい」とさらなる高みを目指す馳琉君と莉緒さん。「中学校に入っても、サッカーとボルダリングを両立していきたい」「苦手な動きを克服できるように練習に励みたい」とそれぞれ意気込んでいる。