新型コロナウイルス/買い物代行で生活支援へ 市が19日から開始 感染者、濃厚接触者対象

 陸前高田市は19日(月)から、市内に住む新型コロナウイルスの感染者や濃厚接触者を対象に、食料品や日用品などの買い物を代行するサービスを始める。代行利用料は無料(買い物代金は本人負担)で、在宅療養などで外出できない場合、買い物を代わりに行い、生活を支えていく。
 利用できるのは、新型ウイルスの自宅療養者や、感染の疑いがあり保健所からの指示で自宅待機を余儀なくされた世帯。市内の感染者数は現時点で1人にとどまる一方、宮城県や大阪府などに対し「まん延防止等重点措置」が発出され、全国的に猛威を振るい続けている事態を踏まえ、実施を決めた。
 保健所が買い物代行が必要か確認し、必要な場合、保健所が市に連絡する流れ。買い物は市社会福祉協議会が請け負い、購入品を自宅玄関に届けるなど対面での受け渡しは行わない。
 代行費は1時間当たり1000円とし、市が負担する。買い物を頼めるのは、食料品や日用品などの生活必需品で、利用頻度は1世帯当たり1週間に1回程度を想定している。
 購入先は限定していないが、基本的に市内のスーパーなどで買いそろえることとしている。買い物代金の精算は、品物を受け取った時でなく、自宅療養・待機解除後に行う。品物を届ける際、利用者側の要望があればマスクなど感染防止品も無償で提供する。
 事業費は10万円。来年3月末まで実施し、必要に応じて関連経費を本年度一般会計補正予算に追加計上する考えだ。
 これとは別に、市は昨年度、独居高齢者の見守りを兼ねて市内飲食店が作る夕食を週に1度届ける配食サービスを実施。利用者の好評を受け、本年度は利用対象などを拡大して継続実施することとしている。
 市福祉部の千葉恭一部長は「家族全員が外出できない場合に買い物をどうすればいいか、実際に不安の相談が寄せられた経緯がある。不測の事態に備え、市民にできる限り安心してもらえるよう努める」と話している。
 買い物代行の利用の流れ(イメージ)は別掲の通り。問い合わせは、同部保健課(℡54・2111内線242)へ。