「くぐり抜け」に感動 ゴールデンウイーク 碁石海岸穴通船もにぎわう(別写真あり)
令和3年5月5日付 7面

大型連休中の4日、大船渡市末崎町の碁石海岸では、碁石観光遊覧船組合(熊上安夫組合長)による「穴通船」が運航し、家族連れや行楽客でにぎわった。乗船客は穴通磯の「くぐり抜け」などを体験し、再訪を誓っていた。
同日は午前だけで30人以上の乗船希望があり、4隻の船が次々と碁石浜付近から出発。碁石岬や乱曝谷、巾着岩、穴通磯、雷岩などを巡る30分余りのクルーズを楽しんだ。
穴通磯の「くぐり抜け」を体験できる時間帯もあり、船頭のたくみな操船でゆっくりと進んだ船が洞門の真下にさしかかると、歓声が上がった。産卵期を迎えたウミネコや定置網漁場も眺めたほか、雷岩のごう音も間近で聞き、海ならではの爽快感を味わった。
金ケ崎町から訪れた藤原幹伍さん(28)、美理さん(28)の夫妻は1泊2日で碁石キャンプ場を利用後に乗船。「スピード感だけでなく、ゆっくりと自然について説明してくださる時間もあり、まったく飽きなかった。また乗船したい」と語り、笑顔を見せた。
組合関係者によると、新型コロナウイルスの影響で、利用客は一昨年の同時期と比べれば、まだ少ないという。一方、昨年から今年にかけては、団体の教育旅行利用の問い合わせも増えている。
熊上組合長(71)は「コロナの影響が収束すれば、もっと増えてくる。陸からは見ることができない景色が魅力。乗れば、喜んでもらえる自信がある」と話していた。
2人以上で運航し、基本料金は大人1人2000円。今後の乗船に関する問い合わせ・予約は、碁石海岸インフォメーションセンター(℡29・2359)へ。