6月上旬 受け入れ開始へ 観光物産協会 震災遺構などガイド事業

▲ まずは団体客の受け入れから始める計画のパークガイド事業

 陸前高田市観光物産協会(金野靖彦会長)は、高田松原津波復興祈念公園内を案内するパークガイド事業の6月上旬の開始を目指し、準備を進めている。東日本大震災で被災した「震災遺構」を含む行程で、津波犠牲者の追悼、教訓の伝承、復興への思いが込められた園内各施設を解説する。
 市からの委託事業。震災後、企業研修や修学旅行で県内外の団体客を受け入れてきた一般社団法人・マルゴト陸前高田と連携して運営する。
 ガイドは、昨年12月〜今年3月に開講した養成講座を修了した30人が担う。受け入れは団体客から始め、個人客向けは夏の開始に向け、ガイドプログラムを検討している。
 所要時間は約30分〜約2時間。ガイド1人につき最大40人の案内を行う。震災遺構の一つで、同市の復興のシンボル「奇跡の一本松」や同じく震災遺構の旧気仙中校舎、タピック45(旧道の駅高田松原)、防潮堤上の「海を望む場」、高田松原のマツ苗植栽地などを巡るコースを基本に、利用客の要望に応じて案内箇所を決める。
 一般団体客の利用料は、20〜119人が1人1100円、120人以上が1人825円。修学旅行での利用は、小学校が1人550円で、中学・高校は一般と同じ。一般、修学旅行ともに旧気仙中校舎を見学する場合、1人500円を加算する。
 同協会は、旧気仙中のかつての学校生活などを知り、ガイドに生かそうと、同校に関する思い出エピソード、写真、絵などを随時募集している。メール(rikutaka-kankou@crest.ocn.ne.jp)、電話(54・5011、午前8時30分〜午後5時30分)、ファクス(54・5013)などで受け付けている。
 同協会の大林まい子事務局次長は「震災の教訓を伝える非常に重要な業務。未来を担うこれからの世代に、この地で一つでも何かを感じ取ってもらえるよう努める。まずは安全・安心のガイドを心がけていく」と気を引き締める。
 問い合わせは、同協会(℡54・5011)まで。