目指せ「小学生の甲子園」 長部が2回戦進出決める  気仙両市など4会場で全日本学童軟式野球県大会開幕

▲ 【大船渡北―長部】本塁に生還し、喜びを爆発させる長部の選手
【猪川―黒沢尻北】相手のミスを突いて本塁を陥れ、猪川が1点差に詰め寄る

 高円宮賜杯第41回全日本学童軟式野球大会マクドナルド・トーナメント県予選大会(県野球協会主催)は29日、気仙両市を含む4会場で開幕した。大船渡市の猪川野球クラブ、大船渡北野球スポ少、陸前高田市の長部野球スポ少、住田町の住田野球スポ少の4チームを含む28チームが出場。初日は各会場で1、2回戦が行われ、いずれも1回戦から登場した気仙勢では、大船渡北との〝気仙勢対決〟を制した長部が唯一、2回戦進出を決めた。

 

 全国大会は、各都道府県の約1万1000チームから勝ち抜いてきた強豪チームが出場し、「小学生の甲子園」とも称される恒例の大会。昨年は新型コロナウイルスの影響で全国大会が中止となり、本県では感染防止対策を徹底した中で県大会を実施した。

【住田―永井】攻撃前に円陣を組む住田の選手ら

 本年度は新型ウイルス感染対策を講じ、全国大会(8月16~22日、新潟県)の開催が決定。県予選大会の優勝チームが全国大会、準優勝チームが東北学童軟式野球大会(7月31~8月1日、福島県)の出場権をそれぞれ獲得する。
 県予選大会は大船渡市野球協会(吉田勝会長)が主管し、29、30、6月5(土)、6(日)の4日間の日程で開催。各地区予選を突破、または郡市協会長に推薦された学童28チームが7イニング制トーナメントで県の頂点を争っており、気仙からは4チームが臨んだ。
 開催にあたっては、健康チェックシートの提出や、一般客にも入場時に検温を行うなど感染防止策を徹底。毎年、出場チームが一堂に会す場となっていた開会式も、人との接触や密を避けるため中止した。
 初日は、大船渡市三陸町綾里の三陸総合運動公園、同市末崎町の市営球場、陸前高田市高田町の高田松原運動公園第一野球場、釜石市の唐丹グラウンドの4会場で、1回戦12試合と2回戦2試合を実施。
 このうち、高田松原運動公園第一野球場第1試合では、大船渡北と長部の気仙勢が対決。試合は序盤から点を取り合うシーソーゲームとなったが、終盤に長部が連打で得点を重ねて大船渡北を突き放し、11―4で2回戦進出を決めた。
 市営球場第2試合では、猪川が黒沢尻北(北上市)と対戦。猪川は自分たちのミスなどで三回までに2点を失い、追いかける展開。六回に1点を返し、最終回にも得点圏まで走者を進めたがあと一歩及ばず、1―2で惜敗した。
 唐丹グラウンド第2試合で永井(盛岡市)と顔を合わせた住田は、同点で迎えた六回に1点を勝ち越したが、その裏に逆転を許し、反撃も実らず、5―7で敗れた。
 30日は2回戦の残り6試合を実施。勝ち残っている長部は、市営球場第1試合(午前9時)で千徳(宮古市)と8強入りをかけて対戦する。
 大会初日の気仙勢の結果次の通り。
 ▽1回戦
長  部11―4大船渡北
(六回コールド)
黒沢尻北2―1猪  川
永  井7―5住  田