整備促進期成同盟会が解散 三陸沿岸道 仙台─宮古間直結の目的達成で

▲ 組織の解散を決めた総会

 気仙3市町を含む三陸沿岸自治体などでつくる三陸地域道路整備促進期成同盟会(会長・菅原茂気仙沼市長)の解散総会は2日、気仙沼市民会館で開かれた。国に早期整備を要望してきた三陸沿岸自動車道の仙台─宮古間が昨年度末までに全線開通し、組織の目的を果たしたことから解散を決めた。関係者は「道路完成は終わりではなくスタート。地域振興へ今後も連携していこう」と思いを一つにした。
 約40人が出席。菅原市長は、三陸沿岸道路の整備状況や沿線自治体で進む人口減少の課題に触れ、「物流の促進、救急医療体制の強化などが図られる道路を利用しながら、地域全体が発展していくよう連携していこう」とあいさつした。
 議事では、令和2年度の事業報告、収支決算、期成同盟会解散の3議案をいずれも原案通り承認した。
 同会は、高規格幹線道をはじめ、地域道路網の整備促進を図り、三陸地域の振興に寄与しようと、平成3年4月に発足。大船渡市、陸前高田市、住田町など7自治体や商工団体、水産、運送業などの業界団体などで構成し、気仙沼市に事務局を置く。
 三陸沿岸道は、仙台市から八戸市までの三陸沿岸を結ぶ全長359㌔。国が東日本大震災からの復興に向けたリーディングプロジェクトと位置づけ、整備している。
 このうち、仙台市から宮古市までのいわゆる三陸縦貫自動車道は、最終区間となった気仙沼市の気仙沼港インターチェンジ(IC)─唐桑半島IC間(延長7・3㌔)が3月に利用を開始。これにより、仙台─宮古間の通行所要時間は約2時間短縮され、3時間29分(国交省試算)となった。
 現在、田野畑村以北の未開通区間の整備が進められており、年内に全線開通する予定となっている。