2年度収量は2・5㌧ 北限のゆず研究会実績 計画の半分に

▲ 本年度は収量5㌧を目指す北限のゆず研究会(写真は昨年11月)

 陸前高田市の北限のゆず研究会(西條一恵会長)の令和3年度通常総会は3日、米崎町の市総合営農指導センターで開かれた。2年度の収量は、計画の半分ほどの2・59㌧にとどまった。本年度は年間5㌧を目指し、収量の安定確保に向けて組織体制の見直し、収穫作業の人手確保などを図っていく方針だ。役員改選も行われ、新会長には佐々木農縁(米崎町)代表の佐々木隆志副会長が就いた。

 

本年度は5㌧目指す

 

 総会には、会員ら10人余りが出席。西條会長は昨年度の実績を踏まえ、「今年は気候に恵まれ、秋にユズがたわわに実ることを願っている。商品開発を進め、関わる企業も増えていってほしい」とあいさつした。
 議事では、2年度の活動実績や収支決算、3年度の事業計画など計6議案を協議し、原案通り承認した。
 2年度は、新型コロナウイルス感染症防止のため、収穫作業を手伝う「ゆず狩りサポーター」を県内在住者に絞って募集した。前年度よりも19人減の延べ110人が参加し、収穫作業は11月に計6回実施した。
 隔年結果の果実で、2年度は当初豊作の「表年」とも見込んでいたが、収量は伸び悩んで前年度比1・54㌧減となった。
 本年度は▽収量増大、集荷・選果体制の見直し▽地域へのPR▽組織のあり方の見直し──を基本方針に据える。栽培技術指導の徹底や既存樹の低樹高化、新規顧客の獲得、ブランド戦略の再設計も進めていく。
 研究会は、200年以上前から栽培され、生産地の北限とされる気仙産ユズのブランド化を目指し、平成25年に発足。生産・集荷量増に力を入れ、毎年、参画企業などがユズを使って開発した新商品をお披露目する「北限のゆずを楽しむ会」を開いている(昨年度は新型ウイルス感染症の影響で中止)。
 佐々木新会長は「最大の課題は生産量の拡大。まずは年間5㌧を計画数量に定めたが、将来的にはもっと上を目指し、ブランド化を推進していきたい」と決意を新たにする。
 新役員は次の通り。任期は1年。
 ▽会長=佐々木隆志(佐々木農縁)
 ▽副会長=西條一恵(あすなろホーム)
 ▽会計長=船本恵子(採れたてランド高田松原)