東京五輪 聖火リレー 3市町からは13人 組織委がランナーリスト公表 出身者や縁ある人も 

 公益財団法人東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会は4日、16日(水)〜18日(金)に県内で行われる東京2020オリンピック聖火リレーのランナーリストを公表した。気仙3市町からは13人が名を連ね、2日目の17日(木)に気仙両市のほか、宮古市と大槌町内のコースを走る。気仙両市のコースではこのほか、大船渡市出身で平成4年のバルセロナオリンピックに男子バレーボール日本代表として出場した栗生澤淳一さん(56)をはじめとする県内外の11人が臨む予定。ランナーらは、聖火を運びながら東日本大震災から10年を経た被災地の今を発信する。

 

気仙両市は22人でつなぐ

 

 聖火リレーは、ギリシャ・オリンピアの太陽光で採火された炎をギリシャ国内と開催国内でリレーするもの。開会式では、最終ランナーがメーンスタジアムの聖火台に点火し、大会閉幕までともし続けられる。
 聖火は昨年3月、ギリシャから日本に到着し、「復興の火」として大船渡市と住田町を含む東日本大震災の被災地で展示されたが、新型コロナウイルスの感染拡大に伴って大会が1年延期されたため、リレーも取りやめとなった。
 その後、大会組織委は大会期間を今年の7月23日(金)〜8月8日(日)に再設定し、聖火リレーは3月25日に福島県楢葉町のナショナルトレーニングセンターJヴィレッジからスタート。7月23日までの121日間で47都道府県を巡る計画で、今月4日には34府県目の新潟県に入った。
 岩手は39道府県目となり、住田町など5町村を除く28市町村で展開。3日間で、県実行委員会やスポンサー枠などから選出された総勢264人のランナーが参加し、聖火をつなぐ。初日の今月16日は、ランナー87人が雫石町から久慈市までの10市町村を巡る。
 2日目の17日は、気仙の13人を含む86人が岩泉町から陸前高田市まで、大船渡市も含む沿岸8市町村をリレー。大船渡市は第7区間(夢海公園─サン・アンドレス公園、2・42㌔)、陸前高田市は第8区間(奇跡の一本松―アバッセたかた、2・45㌔)となり、いずれもランナー11人ずつで聖火をつなぐ。各ランナーの走行区間は、現時点で非公表。
 気仙からは、第7区間に大船渡市の3人、陸前高田市の2人が、第8区間に同市の4人と住田町の2人が参加。このほか、第3区間の宮古市に大船渡市の1人、第5区間の大槌町に陸前高田市の1人が予定されている。
 気仙両市の区間ではこのほか、栗生澤さんら地元出身者や震災を機に岩手との縁が生まれた人など、被災地に心を寄せる国内外の11人もリレーに加わる。各ランナーらが心を一つにし、聖火と思いをつなぎ、復興への歩みと各種支援への感謝を広く発信していく。
 気仙両市のリレー開始予定時刻は、大船渡市が午後6時、陸前高田市が同7時12分。大船渡市では最終地点のサン・アンドレス公園で「ミニセレブレーション」を、陸前高田市ではアバッセたかた多目的広場で「セレブレーション」の開催も予定する。
 3日目の18日は、一関市から盛岡市までの10市町を91人でリレーし、宮城県に聖火を引き継ぐ。聖火は7月23日の開会式で、会場のオリンピックスタジアム(新国立競技場)にともされる。
 気仙に関係するランナーのリストは別表。