国道340号に歩道設置を 竹駒町の下壺部落会 県に要望書と署名提出(別写真あり)

▲ 竹駒町の下壺部落会が県に対し、国道340号に歩道設置を求める要望書を提出

 陸前高田市竹駒町の下壺部落会(宍戸勝弘会長)は15日、県沿岸広域振興局長に対し、県が管理する同町下壺地内の国道340号内2カ所に歩道設置を求める要望書と、地域住民ら2100人余りから寄せられた署名を提出した。同会では地域住民やドライバーが安心して道路を利用できるよう、県側に早期の歩道設置を求めた。
 要望書の提出は、大船渡市猪川町の県大船渡地区合同庁舎で行われ、同会からは宍戸会長(69)と役員の髙橋義明さん(69)が出席。県側は森達也局長に代わって、県大船渡土木センターの馬場聡所長、道路整備課の古舘衛課長らが対応した。
 宍戸会長は要望書の内容を示し、「歩行者が車にはねられる死亡事故も発生するなど、危険区域だと誰もが認めている。住民が望むように、一日も早い歩道の設置をお願いしたい」と述べ、馬場所長に要望書と署名を手渡した。
 馬場所長は「この場所については、陸前高田市から県への要望にも含まれている。要望の内容と地元の熱意をしっかりと県庁に伝え、整備に向けた予算を確保できるよう頑張っていきたい」と答えた。
 竹駒町内を通る国道340号は、同市と盛岡市や花巻市方面などを結ぶ唯一の主要な幹線道路で、沿道には住宅、事業所などが立ち並ぶ。小中高生の通学路としても利用されている一方、一般車や大型車が頻繁に走行して交通量が多く、大型車同士のすれ違いが困難な箇所、歩行用幅が狭い区間もあって交通事故も発生している。
 同会はこうした現状を受け、今年1月の同会総会で歩道新設を求める要望書の提出を決定。要望箇所は、同町下壺地内の国道340号のうち、気仙川支流・壺の沢川の上を通る「壺の沢橋」区間の約8㍍と、同橋より南側の擁壁がある約15㍍区間の片側2カ所。ガードレールが設置されているため、特に道路脇の歩行用幅が狭い箇所であり、同会では地権者から了承を得たうえで整備が必要な箇所として掲げた。
 4月下旬からは署名活動も進め、竹駒町内をはじめ、隣の横田町、国道340号を利用する気仙管内の事業所約100カ所にも協力を呼びかけた。その結果、5月末までに2133人分の署名が集まったという。