住田町長選/出席は神田氏陣営のみ 立候補予定者説明会 告示まで3週間
令和3年6月23日付 1面
7月13日(火)告示、同18日(日)投票の日程で行われる住田町長選挙の立候補予定者説明会は22日、町役場町民ホールで開かれた。告示まで3週間に迫る中で出席者の顔ぶれが注目されたが、この日出席したのは1期目の現職・神田謙一氏(62)=下有住=の陣営のみ。対抗馬擁立への動きはいまだみられず、無投票の可能性が高くなっている。
説明会には神田氏陣営から2人が出席。町選挙管理委員会の泉田静夫委員長は「万全の注意をし、公正な選挙を」とあいさつした。
続いて、大船渡郵便局、大船渡警察署、選挙管理委員会事務局が必要事項を説明。選挙運動用通常はがき、選挙運動用自動車、立候補届出書類の注意点などに加えて、3月定例会で条例が可決され、今回の町長選挙から対象となる車両使用やビラ、ポスター作成にかかる費用の町負担についても説明された。30日(水)午後2時からは、町民ホールで立候補届出書類等の事前審査が行われる。
8月4日(水)の任期満了に伴う次期町長選は、昭和30年の町制施行以来、18回目。
現職の神田氏は、日本獣医畜産大学大学院修士課程修了。昭和59年に住田町農協に入り、合併した陸前高田市農協を経て、平成19年に住田フーズ㈱取締役生産部長、24年に同社常務取締役に就いた。
4期を務めた多田欣一氏=世田米=が勇退を表明し、16年ぶりに「新リーダー」を選ぶこととなった平成29年の町長選に初出馬。町議を辞して臨んだ水野英哉氏(65)=上有住=との一騎打ちを144票差という僅差で制し、初当選した。
神田氏は今年の町議会3月定例会において、「多くの町政課題に真摯に取り組み、先も見据えた町民福祉の向上に向け、次期町長選に起意することとする」と語り、再選出馬への意思を明らかにした。政党、団体への推薦要請はせずに無所属で出馬する意向。「〝住民党〟で臨む」と語っており、1期目で掲げた医・食・住の各種施策に加え、林業振興に引き続き取り組んでいく意欲を示している。
後援会(泉金一会長)は組織を再編せず、前回選時の体制を基本とする。陣営では近く事務所開きを行うこととしており、選挙に向けた活動も活発化していくとみられる。
町長選を巡っては現在、神田氏以外に起意や擁立の動きはなく、無競争の公算が大きい。このまま対抗馬が現れなければ、平成25年の前々回選以来の無投票となる。
今月1日現在の同町の有権者数は4602人(男2249人、女2353人)。前回選投開票日と比べて430人少ない。