産業まつり2年ぶり開催へ 実行委で決定 大船渡駅周辺会場に10月23、24日

▲ 本年度の開催計画を決めた実行委員会

 令和3年度の大船渡市産業まつり第1回実行委員会(委員長・戸田公明市長、委員10人)は5日に市役所で開かれ、本年度の産業まつりを10月23日(土)と24日(日)に大船渡駅周辺で開催する事業計画を決定した。新型コロナウイルスの影響で昨年は中止しており、2年ぶりとなる。規模を縮小しながら感染防止を徹底し、地場産品を通じて大船渡の復興の姿を広く発信する。
 実行委員会は市内の産業団体などの代表者らで構成し、この日は委員9人が出席。戸田市長は5月上旬に開催した碁石海岸観光まつりなどイベント再開の動きを挙げ「地場産業の発展は地域の根幹。市として全力を挙げて取り組み、大船渡の産業の復興をご覧いただきたい」と述べた。
 議事に入り、昨年度の事業報告と収支決算の認定や、本年度の開催方針と収支予算を協議。いずれも原案通り承認、決定した。
 開催方針によると、全国的に緊急事態宣言やまん延防止等特別措置が適用されている都道府県があるものの、規模を縮小して屋外主体での会場とし、周知宣伝範囲を県内に限定しながら感染対策を講じることで開催が可能と判断。大船渡駅周辺地区での開催とすることで、キャッセンエリアへの誘客にもつなげる。
 会場は、大船渡駅前のロータリーや隣接するおおふなぽーと、キャッセン大船渡フードヴィレッジなどを計画。屋外に設けたテント下やおおふなぽーと内での出展・販売に加え、ロータリーなどでは飲食スペースやイベント用のステージも確保する。
 開催日は10月23日から2日間で、時間は午前10時~午後3時。物産品の販売では地盤産品を広くアピールするほか「海の幸グルメ販売」も計画。産業紹介では▽大船渡の工業展▽匠の技・展示販売▽新規事業者・新商品紹介▽椿の里・大船渡──などに向け、今後具体的な調整に入る。
 例年実施している「もちまき」は、密接が避けられないため中止。出展事業者やステージ出演者は県内に限定し、出展小間数の限定も行う。木工品展示販売や大船渡の工業展以外は基本的に屋外テントでの出展を前提とし、8月からの受け付けを見据える。
 碁石海岸観光まつりと同様、受付では検温・消毒に加え、連絡先などの記入を求める。感染拡大が確認された場合や台風襲来時など、中止判断もあるとしている。
 大船渡市産業まつりは、市内における秋の一大イベントとして定着し、本年度で40回目の開催となる。昨年は、新型ウイルスの影響を考慮して中止。一昨年は市民体育館を会場に行われ、来場者は約2万5000人、販売金額は700万円に上った。