「人の魅力」で観光振興を 市観光物産協が8月からガイド等養成講座 コロナ収束後見据え新機軸 

▲ 地域を知る「名物ガイド」などを生かした観光振興を目指し、8月から養成講座を企画(写真は昨年行われた観光セミナーの様子)

 一般社団法人大船渡市観光物産協会(齊藤俊明会長)は、観光に携わる人の魅力を生かした活性化を図ろうと「名物ガイド&観光サポーター養成講座」を、8月10日(火)に開講する。地域に根ざした奥深い情報伝達やコミュニケーションを通じて、観光客の満足度向上につなげていこうと企画し、11月まで全5回の講座を計画。観光分野は新型コロナウイルスの影響だけでなく、三陸沿岸道路の供用で利便性が高まる一方で〝通過〟の懸念も指摘される中、再興に向けた新たな取り組みとして注目されている。

 

 観光は裾野が広く「総合産業」とも称される中、地域経済への波及効果も大きい。こうした中、人の魅力を生かした観光地づくりを目指すことで、滞在時間向上や観光客の満足度向上につなげていこうと、新たな養成講座を企画。本年度のさんりく基金コミュニティ活動・人材育成事業の助成も生かす。
 対象は▽ガイドとして活動している▽観光振興に携わっている▽市内の自然・文化・産業に興味がある▽着地型商品の開発に興味がある(宿泊プランも企画も含む)──のいずれかに該当する人。ミニツアーの設定や、地域の観光資源をよく知る名物ガイドの派遣、観光客とつなぐ「マッチング」の仕組みづくり習得を目指す。
 講師は㈱JTB盛岡支店から招く。初回は8月10日午後1時からおおふなぽーとで開催し、ガイドの総論研修や、観光を楽しむ「シナリオ台本」の素案作成などを計画している。
 9月も同施設での研修を予定し、3回目と4回目は各グループが考えた観光コースの実証を計画。11月24日(水)の最終回は、販売方法やガイド派遣の仕組みづくりなどを考える。
 受講料は無料だが、コース実証時に実費を徴収する場合もあるという。全講座参加者には受講修了証を発行。すべての受講が望ましいが、数回のみの参加も可能とする。
 市内の観光客入込数は、東日本大震災から3年が経過した平成26年に112万人に達したが、以降は減少が続き、平成30年には69万人に。令和元年は79万人まで回復したが、昨年は新型コロナウイルスの影響で43万人にまで落ち込んだ。
 本年度も新型ウイルスの影響が続く一方、同協会では「観光の再興に向けた重要な1年」と位置づける。短期的な宿泊回復事業だけでなく、持続可能な観光の確立も見据える。
 今年3月には大船渡─仙台間が三陸沿岸道路でつながり、観光客にとっては沿岸各地を回りやすくなった。これにより、市内での滞在時間や宿泊機会の減少を危惧する関係者も少なくない。
 同協会では「ガイドが全般的に案内する旅行商品ではなく、各ガイドがそれぞれ最も得意とする内容でミニコースを造成し、付加価値の高い観光スタイルを定着させていきたい。加えて、観光振興に携わる人材にもつなげる」としている。
 養成講座の申込書は、おおふなぽーと1階の観光物産協会で配布。申し込み締め切りは8月2日(月)。問い合わせは同協会(℡21・1922)へ。