〝殻〟打ち破る意欲作 さいとう製菓㈱新商品「翼竜の玉子」 好奇心くすぐる仕上がりに

▲ 大船渡町のかもめテラスなどで取り扱っている「翼竜の玉子」

 大船渡市のさいとう製菓㈱(齊藤俊満社長)は、新商品「翼竜の玉子」の販売を始めた。同社の看板商品である「かもめの玉子」をベースとしながらも、子どもたちの好奇心をくすぐる恐竜をテーマに、外側はチョココーティングを施さずに仕上げるなど、これまでの〝殻〟を打ち破る意欲作の一面も。気仙の直営店でも並び、関心を集めている。


 恐竜は大きく、迫力があり、子どもたちにとってはあこがれの存在。同社では昨年秋から、好奇心や夢を抱きやすい恐竜にちなんだ商品化の準備を進めてきた。
 岩手を代表する銘菓の「かもめの玉子」は、三陸の大自然で悠々と羽ばたくカモメがモチーフ。インゲン豆の一種である大手亡や、砂糖(白ザラメ)、小麦粉、鶏卵などの素材を生かし、しっとり、ほくほくとした食感の黄み餡を、カステラ生地とホワイトチョコで包み上げ、豊かな風味が愛され続ける。
 今では誰もが知る存在だが、昭和の開発期には、幾多の挑戦や失敗があった。今回、旧来のアイデア精神や探究心を思い起こしながら、新たな商品に反映させようと開発に注力。外側の〝殻〟はホワイトチョコではなく、ココア味のカステラ生地にしてゴツゴツとした見た目に仕上げた。
 チョコ餡の中心にはチョコクリームを入れ、幅広い世代に愛される程良い甘さと、やさしい口当たりも特長。商品の見た目は異なるが、「かもめ」のつながりを意識し、大空を羽ばたく「翼竜の玉子」とした。かわいらしく、ポップな包装も注目を浴びる。
 同社では「新型コロナウイルスの影響で、家で過ごす時間が増えている。家族が楽しみながら味わい〝おうち時間〟の充実につながれば」と期待を込める。
 3個入り1パックを500円(税込み)で販売。気仙では、大船渡町の「かもめテラス」や、陸前高田市高田町のアバッセたかた内に構える高田店で取り扱うほか、インターネット販売でも対応している。